教員採用試験対策講座
ココがポイント!人物試験・論作文
1996年、文部省(現文部科学省)の教員採用等に関する調査研究協力者会議は、「教員採用等の改善について」という審議のまとめを発表し、その報告書が全国の教育委員会へ通知されました。そこでは、“筆記試験の成績よりも人物評価を重視する”という基本方針に基づき、選考方法の多様化と選択尺度の多元化を検討するように提言しています。これを受けて各都道府県・市では、個人面接、集団面接、集団討論、模擬授業など多種多様な人物試験を受験者に課し、教員としての適性を見極めようとしています。
面接試験ではよく「第一印象が合否に大きく影響する」と言われます。人物試験の準備として、教育・教職に関する知識・見識を用意しておくことは当然ですが、まずは日頃から適切な言葉遣いやマナーを身に付けるよう心がけましょう。その上で、人格面の研鑽に励み、教師としての素養を養いましょう。
面接では髪型や服装などについて、教員としてふさわしいかどうか見られています。男女ともに髪の色に注意をはらい、ピアス、指輪といった装飾品はつけないようにしましょう。
受け答えの際、言葉遣いはしっかりとチェックされています。社会人として必要な言葉遣いを日ごろから意識しておきましょう。
過去から現在、そして教員としての将来に至るまで、しっかりと自分を見つめ直し、魅力あふれる自分を探し出しましょう。自分を最大限にアピールできるようにするため、自己分析にはできる限り時間を割いて取り組みましょう。
ドアの前に立ちノックを3(2)回する。試験官の「どうぞ」という声があったら両手で静かにドアを開けて、閉める。
「失礼いたします」と言い腰から曲げて、お辞儀をする(約15度)。
椅子の左側まで進み、背筋を伸ばして立つ。受験番号と氏名を言い、「よろしくお願いいたします」と言って一礼する(約45度)。
面接官の「お座りください」という指示で「失礼します」と言って一礼し(約15度)着席する。
背筋を伸ばして浅めに座る。
面接官の退室の指示で椅子の左側に立ち「ありがとうございました」と言い、一礼する(約45度)。
ドアの前まで進み、もう一度面接官の方へ向きなおり、「失礼いたします」と言って一礼(約15度)し、両手でドアを開け試験官の方を見て、静かにドアを閉める。
面接試験では、受験生の人格面を見られるだけでなく、教師としての専門性を評価されるという側面もあります。下に記した教育用語を質問の回答に意識的に入れていくことによって、面接官へ教師としての専門性をアピールすることができます。日頃から使い慣れていないと、とっさに回答できません。受験生は積極的に教育用語を使う努力をしましょう。
面接試験は様々な形式で実施され、その形式ごとの評価の観点には若干違いがあります。それぞれの試験において、面接官は何を評価のポイントとしているのかをつかみ、十分に面接練習を積んでおきましょう。
姿勢・態度、判断力、表現力、人間性、資質、情熱、指導力、使命感、専門的知識・技能、課題解決能力、堅実性、信頼感、社会性、協調性、積極性、適応性、教育的愛情、将来性 など
社会性、協調性、リーダーシップ、貢献度、多様な価値観、情緒の安定、適応性、積極性、論理性、他者への配慮、判断力、人間関係構築力 など
姿勢・態度、授業構成、意欲、熱意、教育的愛情、使命感、説明のわかりやすさ、専門的知識、興味関心を高める工夫、個性、共感的理解、豊かな教養、創意工夫、指導力、表現力、創造力、見やすい板書、声量、話すスピード など
柔軟性、判断力、共感力、指導力、対応力、適応性、忍耐力、たくましさ、熱意、多様な価値観 など