東京アカデミー札幌校
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こんにちは。東京アカデミー札幌校教務の手島です。
今回は憲法の勉強法のポイントについて書いてみようと思います。
憲法が出題されない試験はない(たとえ専門試験がない場合でも
「社会科学」として憲法の知識が出題されます)というくらい
重要な分野になるので、かなり重要性の高い科目になります。
①とにかく判例だけは確実に押さえる
憲法の場合、判例の重要性が極めて高いです。
どういった事例か、何の権利(例えば、21条1項の表現の自由など)が問題となったか、
そして、どういう結論になったかの3点を意識して覚えていきましょう。
結論のみを覚えただけでは解けない問題(例えば、非嫡出子の相続分の規定の違憲判決
では、「違憲」という結論より、その判断過程を問われる)が出されることも
あるので、その点には注意が必要です。
②学説も時には覚えなくてはならない
多肢選択式のみの専門試験(札幌市や国家一般職)の場合は、判例を気に掛けることで事足りて
しまうケースがほとんどです。
しかし、記述式の専門試験(国家総合職、東京都庁、国税専門官など)を目指す受験者にとっては
学説の理解も必要になる場合があります。
例えば、著名な憲法学者である芦部先生の「二重の基準」の考え方では、精神的自由には「厳格な基準」
を用いて合憲性を判断しますが、判例では「必要かつ合理的な制限」といえるかを権利の性質や
侵害態様を加味して比較衡量する枠組みを使います。
「二重の基準」の考え方は記述答案で使いやすい考え方ですが、判例とは異なるアプローチだという点に
注意しなくてはなりません。
札幌校では、こうした勉強法の相談にも乗りながら、受講生のケアを図っています。
気になる点があれば、お気軽にお問い合わせください。