東京アカデミー横浜校
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こんにちは!東京アカデミー横浜校の教員採用試験対策担当です。
本日は皆様に、千葉県・千葉市教員採用試験の1次試験専門科目の中から、「中高保健体育」においてぜひ知っておいていただきたい傾向についてご紹介したいと思います。
特にご紹介したいのが、体育分野における出題において近時の傾向に即した問題が見受けられる点にあります。過去問題に照らして、一例を見てみましょう。
2020年 千葉県・千葉市 専門科目試験(中高保健体育)問題
問7 次の文章は,「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン 平成30年3月(スポーツ庁) 3 適切な休養日等の設定」 の一部抜粋である。文章中の(a)~(c)にあてはまる最も適当な語句を,下の①~④のうちからそれぞれ一つずつ選びなさい。
3 適切な休養日の設定
ア 運動部活動における休養日及び活動時間については,成長期にある生徒が,運動,食事,休養及び睡眠のバランスのとれた生活を送ることができるよう,スポーツ医・科学の観点からのジュニア期におけるスポーツ活動時間に関する研究も踏まえ,以下を基準とする。
〇 学期中は,週当たり2日以上の休養日を設ける。(平日は少なくとも1日,土曜日及び日曜日(以下「週末」という。)は少なくとも1日以上を休養日とする。週末に大会参加等で活動した場合は,休養日を(a)。)
〇 長期休業中の休養日の設定は,学期中に準じた扱いを行う。また,生徒が十分な休養を取ることができるとともに,運動部活動以外にも(b)を行うことができるよう,ある程度長期の休養期間(オフシーズン)を設ける。
〇 1日の活動時間は,長くとも平日では2時間程度,学校の休養日(学期中の週末を含む)は(c)とし、できるだけ短時間に,合理的でかつ効率的・効果的な活動を行う。
(a) ① 他の日に振り替える ② 設けなくても良い ③ 長期休業中にまとめて取る ④ 翌週に振り替える
(b) ① 家庭学習 ② 文化的な活動 ③ 多様な活動 ④ ボランティア活動
(c) ① 3時間程度 ② 4時間程度 ③ 半日 ④ 8時間まで
正答 (a) ① (b) ③ (c) ①
2019年 千葉県・千葉市 専門科目試験(中高保健体育)問題
問6 次の文章は、「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン 平成30年3月(スポーツ庁) 1 適切な運営のための体制整備 ⑵ 指導・運営に係る体制の構築」 の一部抜粋である。文章中の(a)~(c)にあてはまる最も適当な語句を,下の①~④のうちからそれぞれ一つずつ選びなさい。
⑵ 指導・運営に係る体制の構築
― (中略) ―
イ 学校の(a)は,各学校の生徒や教師の数、部活動指導員の配置状況や校務分担の実態等を踏まえ,部活動指導員を積極的に任用し,学校に配置する。
なお,部活動指導員の任用・配置に当たっては,学校教育について理解し,適切な指導を行うために,部活動の位置付け,教育的意義,生徒の発達の段階に応じた(b)な、指導,安全の確保や事故発生後の対応を適切に行うこと,生徒の人格を傷つける言動や,体罰は,いかなる場合も許されないこと,(c)(校長の監督を受けることや生徒,保護者等の信頼を損ねるような行為の禁止等)を遵守すること等に関し,任用前及び任用後の定期において研修を行う。
― (略) ―
(a) ① 主幹教諭 ② 校長 ③ 評議員 ④ 設置者
(b) ① 計画的 ② 科学的 ③ 専門的 ④ 実践的
(c) ① 服務 ② 規則 ③ 法令 ④ 条例
正答 (a)④ (b) ② (c) ①
皆様はこの2問、お分かりになりましたでしょうか。両方とも、スポーツ庁から平成30年(2018年)3月に発出された「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」からの出題です。中・高保健体育を志望する方は、既にご存知のガイドラインかと存じます。
このガイドラインは、近時の教育課題である「チームとしての学校」や改訂学習指導要領で提唱されている「社会に開かれた教育課程」の中で示されている地域の人的・物的資源を活用といった点に関連する、運動部含め部活動の指導を教員から地域の専門家に託す「部活動指導員」や部活動の活動時間・休養日を定めることによって、「学校における働き方改革」に資するための側面もあります。
このように保健体育領域の最新の教育課題を知っておくことで解くことができる問題もあります。学習指導要領の内容や各競技のルール、保健分野に関する内容の学習はもちろんですが、最新の教育時事的要素にアンテナを張って対策を行っていくことも肝要です。
今回は千葉県・千葉市の専門科目「中高保健体育」に絞って試験傾向をほんの一部だけ、簡単にご紹介いたしましたが、専門科目対策ではほかにも勉強すべきことがまだまだ沢山あります。また、受験される自治体によって、出題頻度も異なります。「念には念を入れよ」とは言いすぎやもしれませんが、試験対策は日々の学習の積み重ねですので、皆様も受験する自治体の専門科目の傾向を早めに察知し、学習を進めましょう。
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