東京アカデミー難波教室
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看護師国家試験では、臨床実習が重要である問題が出題されます。その一例を掲載いたします。
PM105 小児看護学 正答率58.8% Aちゃん(7歳、女児、小1年生)は、3歳からいびきがうるさく、今 年の4月から7月まで急性扁桃炎を3回起こしていることから、睡眠時 無呼吸がみられ、扁桃腺摘出術を受けた。(一部省略) 術後1日目。看護師が行うAちゃんの術後出血の観察方法で適切なのは どれか。 (24.6%)1.口を開けて手術創を観察する。 (58.9%)2.唾液の色を観察する。 ( 6.5%)3. 便の色を観察する。 ( 9.3%)4.脈拍数を測定する。 正答 2 |
(注意)設問の括弧内の数字(%)は受験生の何%がどの選択肢を選択したかを表します。弊社実施のWEB採点会(第109回国試受験生65,569名のうち、40,582名が参加)の集計データに基づきます。
1.× 口を開けて術創を観察することは困難である。
2.〇 術後の唾液には血液が含まれていることも多いので、ふき取った
ティッシュは破棄せずビニール袋に保管してもらい、看護師は出血
量や色など確認を行う。
3.× 便の色の観察は、消化管の出血においては有効である。
4.× 出血性ショックでは、頻脈がみられるなど脈拍の観察は大事である
が、扁桃炎摘出術後の観察では選択肢2.の唾液の色の観察が有効である。
小児看護学は、過去の問題で尿道下裂、ヒルシュスプルング病、第109回国家試験ではPM105のように扁桃腺摘出術後の看護を問う問題など、近年、過去問題にはなかった疾患が多く出題される傾向にある。また、臨床での具体的な看護を問う問題が増えてきていることから、臨床実習での学習の重要性を伺わせる。