東京アカデミー立川教室
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こんにちは。
教員採用試験対策の予備校、東京アカデミー立川校の教員採用試験担当です。
経済協力開発機構(OECD)がPISA(生徒の学習到達度調査)2018調査結果を分析した報告「有効な政策と成功する学校(Effective Policies, Successful Schools)」を公表しています。
この分析結果のお話しの前に、まずはPISAとはどういったものなのかを見ていきたいと思います。
PISA(生徒の学習到達度調査)とは、経済協力開発機構(OECD)が行っている国際学力調査です。
これまで身につけてきた知識や技能を、実生活の様々な場面で直面する課題にどの程度活用できるかを測るための調査になります。
調査内容は読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの主要3分野となり、15歳(高校1年生)を対象に実施します。
また、生徒、学校に対して学習や学校環境などについての質問調査も行っています。
今回公表された報告は、2018年に実施された調査結果についての分析となります。
PISA 2018では、79か国の国と地域で約60万人の生徒を対象に実施されました。
今回の報告のポイントのひとつがオンライン教育です。
調査に参加した国の間で、教育に使用できるパソコンの台数や教員のICT活用能力が大きく異なっていることが判明しています。
分析結果項目のひとつである「校長が自分の学校の教師にはデジタル端末を授業に取り入れる準備をする十分な時間があると答えた学校に所属している生徒の割合」では、日本は10%を上回る程度となり、最下位となってしまっています。
参加国の平均数値である60%と大きく差が生じる結果となりました。
今後、GIGAスクール構想により今年度中に小・中学校に1人1台の端末が整備される予定ですので、教員の活用能力はより一層求められます。
教員採用試験でも、個人面接等においてICTの活用について問われています。
今年2020年夏試験でも聞かれているようですので、現状や今後の施策を正確に覚えておきましょう。
「有効な政策と成功する学校(Effective Policies, Successful Schools)」の報告については、下記の経済協力開発機構(OECD)ホームページより詳細をご確認いただけます。
http://www.oecd.org/tokyo/newsroom/new-oecd-pisa-report-reveals-challenge-of-online-learning-for-many-students-and-schools-japanese-version.htm
なお、GIGAスクールについては、下記でも取り上げておりますのでぜひご確認ください。
https://www.tokyo-ac.jp/blog/103559/
また、国際学力調査はこのPISA以外にTIMSS(国際数学・理科教育動向調査)という調査が実施されています。
TIMSSは、国際教育到達度評価学会(IEA)によって行われています。
初等中等教育段階における児童・生徒の算数・数学及び理科の教育到達度を国際的な尺度によって測定し、児童生徒の学習環境条件等の諸要因との関係を分析することを目的としています。
対象は、小学校4年生と中学校2年生が対象です。
また、生徒・児童と学校、教師に対して算数・数学、理科への意識についての質問調査も行っています。
この2個の学力調査結果は、教員採用試験対策において重要になります。
筆記試験、人物試験どちらでも問われる可能性が高いです。
実際に2020年夏受験の筆記試験では、千葉県・千葉市の教養試験(午後問題)でPISA 2018結果調査のポイントに関する問題が出ております。
人物試験では、多くの自治体で論文、集団討論・集団面接などで学力、学習・生徒指導に関するテーマは例年頻出ですので、根拠として調査結果を交えながら回答しなければならない場面も多くあります。
どちらの学力調査も、調査結果のポイントがまとまっている資料が国立教育政策研究所より公表されておりますので、確認しておきましょう。
調査結果については、下記の文部科学省ホームページよりアクセスをしていただけます。
実施結果の推移なども掲載されていますので、学力についてより深い知識をつけることができるはずです。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku-chousa/sonota/1344324.htm
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https://www.tokyo-ac.jp/wp/wp-content/uploads/2020/10/1d01138b50216ac27760b5851b19f3f4.pdf