東京アカデミー難波教室
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看護師国家試験では、画像検査を問う問題が増えています。その一例を掲載いたします。
AM28 疾病 Ⅲ-4-A-d 正答率 39.0% 脳梗塞を最も早期に検出できるのはどれか。 ( 1.5%) 1.シンチグラフィ (39.0%) 2. 磁気共鳴画像〈MRI〉 (18.6%) 3. 磁気共鳴血管画像〈MRA〉 (40.1%) 4.コンピュータ断層撮影〈CT〉 正答 2 |
(注意)設問の括弧内の数字(%)は受験生の何%がどの選択肢を選択したかを表します。弊社実施のWEB採点会(第109回国試受験生65,569名のうち、40,582名が参加)の集計データに基づきます。
1.× シンチグラフィには、骨転移を診断する骨シンチ、脳の血流を診断する脳血流シンチなどがある。脳の血流異常の判断に用いることができる。
2.〇 MRIは、CTと違い骨の影響を受けないことから、小脳や脳幹などCTでは判断が難しい病巣を捉え、細かい変化が早期から分かる。
3.× 磁気共鳴血管画像〈MRA〉は、原理はMRIと同じでくも膜下出血の動脈瘤の有無、動静脈の奇形の有無等、主に血管の状態の判断に有用な検査である。
4.× コンピュータ断層撮影〈CT〉は、脳梗塞の診断には有効であるが、脳梗塞の早期には画像上にはっきりとした病巣が出現しない。
「画像検査」については、疾病や基礎看護学の出題基準に掲載がある。先に挙げたAM28の問題以外にも、急性膵炎で、造影CTにより重症度を判断することが出題されるなど、近年CT、MRI、シンチなどに関する問題が増加している。画像による判断を看護に導く学習が必要となる。