東京アカデミー東京校
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こんにちは。公務員試験対策の予備校、東京アカデミー立川校の稲荷山です。
この時期、受験生の皆さんは教養試験・専門試験の学習に力を入れてらっしゃると思います。
だからこそだと思いますが、「実際のところ、論文にはどの程度力を入れて取り組んだらよいですか?」というご質問を受けることも多いです。
そこで本日は、公務員試験における論文の位置づけについて皆さんと一緒に考えたいと思います。
公務員試験についてあれこれ調べた方なら、「論文も大切だよ」という話は聞いたことがあると思います。
しかし「どの程度大切なのか」ということを即答できる方は少ないと思います。
ここでは採点方法が明らかな国家一般職を例に考えてみましょう。
これは、2020年実施 国家一般職(大卒・行政)の、論文試験の評価方法です。
論文は2~6点(2点を取ると足切り)でまず採点され、以上の式のXにその点数を当てはめた結果が、その受験者の標準点となります。
論文の素点が6点だった受験者は標準点は93、素点が5点なら標準点は73、素点が4点なら54、3点なら34、2点なら15…という具合です。
およそ20点ずつ、標準点がずれていくわけですね。
※ちなみに、計算式のうち黒字の部分は教養・専門・面接で共通です。
教養試験や専門試験も、同様の計算式で標準点を出せますが、その結果からは教養試験の1問が約6点(標準点)、専門試験の1問が約9点(標準点)ということがわかっています。
つまり、論文の素点を1点上げられれば、それは教養試験の3問(あるいは専門試験の2問)以上の価値があるということになります。
また、素点が2点下がれば、それは教養試験で6問落としたのと同じですから、中々回復できない痛手になってしまいます。
配点比率だけを見て、
と勘違いをしている受験生がよくいますが、現実は上で説明した通りです。
確実に4~5点を取れるよう、論文のトレーニングは欠かさないようにしてください。
論文の課題を見た瞬間に、何を問われているか、どんな方向性で回答すべきかが大まかに浮かび、すぐ具体的な内容を考え始められる人は、その時点で十分な素質があります。
苦手な方に多いのは、「これ、何を聞かれているんだろう」「(聞かれていることはわかるけれど)どんな回答をすればいいんだろう」というパターンです。
問題の意図を適切に把握することや、課題に関係する事物について基本的な知識・情報があることは、基本中の基本です。
まずは日々の報道、受験先が行っている政策などに、高いアンテナを持ち、さらに可能なら「聞いたときこう思った」「この話は●●のときにも言われていた話だ」という具合に感想を記録したり、受験生同士で少し話し合ったりできるといいですね。
「知ってはいるけれど、それについては特に何にも思いません」というのでは、論文試験で「あなたの意見を述べよ」と指示されたときに困ってしまいますので……。
具体的な対策の進め方は1月のブログでご紹介する予定ですが、
「来年春には受験だから急ぐんです!」という方は、東京アカデミーの12月生・1月生をご検討ください(論文のみの単科受講もございます)。
寒くなってきましたが、皆さん受験勉強頑張ってくださいね!