東京アカデミー高松校
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こんにちは、教員採用試験対策の予備校、東京アカデミー高松校の教員採用試験対策担当の石井です。
いきなりですが、「CBT」と呼ばれる試験の方式をご存じでしょうか。GIGA スクール構想を踏まえ、文部科学省が実施している「全国学力・学習状況調査」をCBT化していく、といった構想について本格的に検討されています。
「CBT」とは、「Computer Based Testing(コンピュータ ベースド テスティング)」の略称で、コンピューター使用型の試験、調査方式のことです。PISA(OECD 生徒の学習到達度調査)、TIMSS(国際数学・理科教育動向調査)においてもCBT方式が導入されていて、この方式が国際的な標準となりつつあります。また、CBTは新型コロナウイルスの3密対策にも役立つため、多くの資格・検定試験でも実施されるようになってきました。
GIGA スクール構想が推進され、学校における1人1台端末と高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備される現代において、試験や調査をCBT化することのメリット及び課題を知ることは、先生方にとって重要なことと言えます。
【全国的な学力調査のCBT化検討ワーキンググループ 中間まとめ「論点整理」(令和2年8月28日)】
《CBTの利点を生かした学力調査の在り方》
〇一定期間内(複数回)実施の場合は、各学校において都合の良い調査日を選択することができる。⇒課題:同一時点の学力の評価の観点から工夫が必要。
〇イラストや動画等、CBTの特性を生かして児童生徒の意欲をより引き出せるような出題が可能。⇒課題:記述式問題の自動採点は現状では困難。サーバの負荷はかなり大きく、トラブルに脆弱になる。
〇解答に加えてログも把握することによって、児童生徒のつまずきの把握など、多角的な分析が可能。
〇課題:多様な特性を有する児童生徒への対応。
〇印刷コストの低減や準備期間の短縮が可能。
〇自動・即時採点が可能な問題構成であれば、 調査終了後すぐに調査結果や集計結果を提供することが可能。
このような利点を活かし、課題を解決していくことに、学校のサポートが必要であることは間違いありません。CBT化について否定的な見方をせず、自分のやるべきことは何かを考えて意見作りをしておきましょう。