専門科目対策「養護教諭」のご紹介

こんにちは！　東京アカデミー東京校の教員採用担当 畠山です。

 

本日のブログでは養護教諭の専門試験対策についてご紹介をしたいと思います。

養護教諭は、採用人数が少ないため、他の教科と比較すると倍率が高く困難な試験といえます。

まずは、昨年７月の受験倍率を確認してみましょう。

【2020年夏実施試験　主な自治体の倍率】

●東京都　6.8倍

●埼玉県　10.5倍

●千葉県・千葉市　7.4倍

●神奈川県　10.0倍

さらに一昨年の試験倍率がこちらです。 

【2019年夏実施試験　主な自治体の倍率】

●東京都　８.５倍

●埼玉県　６.９倍

●千葉県・千葉市　７.８倍

●神奈川県　１１.２倍

※ちなみに、東京都の6.8倍という倍率ですが、これは、100名受験したら15名が合格し、残る85名が不合格になってしまうという倍率です。6.8倍と表記されるとやや分かりづらいかも知れませんが、100名中15名しか合格できない試験と考えると、倍率が昨年よりも下がったとはいえ、やはり難易度が高い試験といえますね。

 

そして、昨年７月の試験について、内訳を確認すると、

【2020年夏実施試験　主な自治体の試験ごとの合格者数】

＜東京都＞　１次試験：637名中１86名、２次試験：１86名中93名

＜埼玉県＞　１次試験：314名中60名、２次試験：60名中30名

＜千葉県・千葉市＞　１次試験：326名中167名、２次試験：167名中44名

＜神奈川県＞　１次試験：249名中74名、２次試験：74名中25名

 

受験倍率をみると、埼玉県を除いて2019年よりも2020年の方が低下していることが分ります。その意味では、難易度がやや低下しているといえるわけですが、しかし！

内訳をみると、油断できない試験であることが分ります。 

例えば東京都では、１次の倍率が3.4倍（100名いれば、その内29名が合格という倍率）に対し、２次倍率が2.0倍、埼玉県でも1次の倍率が5.2倍に対し、２次倍率が3.0倍と、１次試験倍率が高く、１次試験の対策が重要であることを示しています。

 

 

関東の自治体では１次試験で必ず専門試験が課されますが、出題範囲としては、学校保健・学校安全の定義・構造・計画や保険教育等の専門的分野、学習指導要領、保健室経営計画、学校保健安全法・施行令・施行規則など広範囲に及びます。これら広範囲に及ぶ出題範囲を苦手科目や苦手分野を作らずに、合格ラインにのせるための勉強には、相応の時間が必要となります。

確かに、2019年に比べると2020年夏の試験は倍率が下がっています。しかし、養護教諭は、教員採用試験の中でも他教科に比べれば屈指の高倍率試験です。油断することなく、一次試験、二次試験の攻略のバランスを取りながら、最終合格を目指さなければいけません。

では、実際の試験ではどのような出題がされているのでしょうか？

 

埼玉県・さいたま市では下記のような問題が出題されています。

【2020年7月実施　埼玉県・さいたま市教員採用試験（養護教諭）の問題】

次は、「児童生徒等の健康診断マニュアル 平成27年度改訂」（平成27年8月 日本学校保健会）で示されている「第１章 児童、生徒、学生及び幼児の健康診断の実施 5 方法及び技術的基準 10歯及び口腔の疾病及び異常の有無」の内容の一部です。（１）～（４）の正誤の組み合わせとして最も適切なものを、下の１～４の中から１つ選びなさい。

（１）学校歯科医の位置は、室外から入る光も考慮し、窓を背にして配置する。

（２）使用された歯鏡の鏡面は唾液などの汚れが付くので、十分に洗浄し、消毒して使用する。

（３）学校歯科医の指が児童生徒の口に触れないように、ミラーを両手に持ち、２本のミラー（ダブルミラー）で検査することもあるので、十分な数を用意する。

（４）常に十分な照度をもったスポット照明器具を準備するなど、照明は、口腔内が300ルクス以上になることが望ましい。

１．（１）○　（２）○　（３）×　（４）×

２．（１）×　（２）×　（３）○　（４）○

３．（１）○　（２）×　（３）○　（４）×

４．（１）×　（２）○　（３）×　（４）○

 

【解答：１】

 

上記問題は、「児童生徒等の健康診断マニュアル 平成27年度改訂」からの出題ですが、

なんと！埼玉県・さいたま市だけでなく、東京都と千葉県の2020年7月の試験でも「児童生徒等の健康診断マニュアル 平成27年度改訂」の歯・口腔についての出題があったのです。

また、「『ギャンブル等依存症』などを予防するために 生徒の心と体を守るための指導参考資料」（平成31年3月文部科学省）からの出題も、神奈川県と千葉県の２県でありました。

 

このように、自治体は違えども、同じ資料からの出題ということは数多く発生します。

複数の自治体で出題されるような重要資料については、万全な対策を立てておきたいところですね！

 

ちなみに、東京アカデミーでは、2021年2月6日（土）から東京校にて通学での全自治体共通として専門科目対策講座《養護教諭》を全20コマ（40時間）で開講します。
この講座では、各分野必須内容と学習指導要領について全国で狙われやすいポイントを講義で取り扱い、効率よく学習していきます。

実施日時は2021年2月6日（土）～4月3日（土）、時間は14:30～20:30です。

詳細はコチラ→　専門科目短期講習