東京アカデミー広島校
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1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災。昨日は発生から26年目を迎える日でした。兵庫県を中心に、近畿圏の広域で大きな被害を出し、人口の多い近代都市で発生した災害として、世界中で大きなニュースとして取り上げられたことを今でも鮮明に覚えています。
その後も東日本大震災、熊本地震といった大きな自然災害が発生し、その都度、学校における安全教育、防災教育の重要性、成果や課題は見直されてきました。学校安全についての施策の基本的方向と具体的な施策をまとめた最も新しいものが、「第2次学校安全の推進に関する計画について」(2017年3月文部科学省通知)です。5年間の計画ですので、2021年夏の試験でも十分出題の範囲です。過去の出題傾向を踏まえ、重要ポイントをしっかり把握しておきましょう。
【第2次学校安全の推進に関する計画について(2017年3月文部科学省通知)】
①教職教養筆記試験 出題自治体
2018年夏:栃木県、奈良県、愛媛県 2019年夏:京都市、奈良県、福岡県・福岡市・北九州市 2020年夏:岩手県、大阪府・豊能地区・大阪市・堺市
②出題内容
「Ⅱ 今後の学校安全の推進の方向性」、「Ⅲ 学校安全を推進するための方策 1.学校安全に関する組織的取組の推進」、「Ⅲ 学校安全を推進するための方策 2.安全に関する教育の充実方策」
③押さえておくべき重要ポイント
・これまでの取り組み:東日本大震災の教訓を踏まえ、児童生徒に対して実践的に、主体的に行動する態度を育成してきた。⇒犯罪被害や交通事故等は減少している。
・今後の課題:安全が十分とはまだ言えない。地域間・学校間・教職員間に差が存在している。
・安全に関する教育の充実方策
〇「カリキュラム・マネジメント」の確立を通じた系統的・体系的な安全教育の推進
【児童生徒等自身に安全を守るための能力を身に付けさせること】
・的確な思考・判断に基づく適切な意思決定や行動選択ができるようにする
・危険を予測し、自他の安全に配慮して安全な行動をとるとともに、自ら危険な環境を改善できるようにする
・学校、家庭及び地域社会の安全活動に進んで参加し、貢献できるようにする
安全教育、防災教育において、時間の経過とともに震災の記憶が風化し取組の優先順位が低下することが危惧され、課題とされています。他にも、地域によって意識の差があることも課題の一つです。子どもたちの安全な学校生活を守るため、教師としてどのように取り組むか、意見をまとめておきましょう。