東京アカデミー熊本校
ブログ
熊本地震により被災された皆様へ、
あの震災から5年経ちました。心よりお見舞い申し上げます。
復興支援の活動にご尽力されている方々へ深く敬意を表します。
1 基礎看護学は実習でチェック
夏休みまでは実習がまだ残っている学校がほとんどだと思います。基礎看護学は必修問題でも重要な項目で、その中でも看護技術は図が出題されることも多く、実習で学んだことが役立ちます。特に検査に関する援助は、実習での経験が生きることが多いです。また、手法を行う根拠も問われることが多くなってきました。たとえば、体液と同じ濃度である褥瘡の創部洗浄では吸収しないように生理的食塩水を使用します(第101 回必修問題で出題)。実習を通してどうしてこのようにするのだろうと疑問に思うことは重要です。なお、第104回の必修問題では生理的食塩水の濃度0.9%を問う問題が出題されました。近年では、実習で実際に体験しなければ解答できないような問題も見受けられます。基礎看護技術は実習でマスターして、国試の勉強時間を節約してください。
2 夏休みまでの学習計画
『人体の構造と機能』『疾病の成り立ちと回復の促進』は必ず夏休みまでにマスターしてください。さらに欲を言えば、たとえば解剖生理学で腎臓を学習したら、成人看護学の腎疾患の問題集を解いてください。これによって解剖生理学の知識と成人看護学の知識がつながり、さらに深い理解が得られて効果的です。というのも、成人看護学は範囲も広く、すべての範囲を学習するには大変で、しかも基礎医学の知識を最も必要とする教科だからです。こうして攻略しておくと後が大変楽になります。
また、勉強をするときは、必ず解剖生理学と薬理学の教科書を用意しておくことが大切です。時間がかかると思うかもしれませんが、確認することが実は知識定着の一番の早道なのです。そして、必修問題の出題基準に、ぜひ目を通してください。その分野は意識して勉強してもらいたいものです。
毎日計画的に勉強して、『人体の構造と機能』『疾病の成り立ちと回復の促進』については時間のある夏休みの間に終わるようにしておきましょう。
3 秋から冬休みの学習
過去問や模試のやり直しを丁寧にやる時期です。正答を覚える勉強ではなく、出題内容の周辺知識まで丁寧に勉強することが大切です。問題は択一式が多いため、選択肢の中に知らない内容があっても正答できる場合がよくあります。しかし、選択肢の一つひとつを確実に理解するようにしましょう。模試の見直しも、間違った部分のみになってしまいがちですので、模試を受けるときは、後で見直し学習ができるように、「?」マークをつけていくなどして、解答するとよいでしょう。
また、学習を進めていく中で、必ず覚えなければならない図表や試験の直前に覚え直した方がよい表などが出てくると思います。そのような図表を集めたノートもしくはファイルを作っておくと、空いた時間に眺めて覚えることもできるので便利です。小児看護学の発達の表などは拡大コピーして、部屋に貼っておくのもよいと思います。
4 冬休み明けから試験までの学習
一番焦る時期で、焦るあまりにどれもこれもが中途半端になってしまうということがないように、今までの復習をきちんとやりましょう。もちろん間違った部分や苦手な教科、単元を中心に行います。短い期間で点数アップが期待できるのは、法律や統計、小児看護学、母性看護学です。これらは数値を覚える内容が多く、ある程度は暗記で乗りきれる教科です。
また、国試の出題基準をもう一度見てみると、学習の見落としがないかがわかり、不安な気持ちも落ち着くと思います。新しく出題基準に加わった分野は過去問題がほとんどないため、注意が必要です。