東京アカデミー札幌校
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改めて、熊本地震にて被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
北海道・札幌市教員採用試験を受験される皆様、こんにちは。札幌校の永森です。今回は教員採用試験合格を目指される皆様が教員としてご勤務なさる際に必ず直面する事案について、北海道新聞社様の紙面より引用しご紹介したいと思います。
4月15日付北海道新聞社夕刊に、大人の代わりに家事や介護などを担い、家族のお世話をする子ども「ヤングケアラー」の方々に対する実態調査(全国)が厚生労働省により初めて行われ、中学2年生の5,7%(約17人に1人)、全日制高校2年生の4,1%(約24人に1人)に上るとの記事が掲載されていました。17人に1人だとすると、中学生の1クラス当たり2人もいらっしゃる…という事実を知らなかったことに、私自身の不勉強さを痛感させられました。皆様にもぜひ記事と併せ、下記の厚生労働省発表HPもご一読なさることをお薦め致します。
ヤングケアラーの支援に向けた福祉・介護・医療・教育の連携プロジェクトチーム 第2回会議資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/young-carer-pt-02-shiryou.html
※資料1-1(全3P)と1-2(全24P)が記事の根拠、3・4が埼玉県の支援施策・取り組み、補足が調査を担当したMUFG(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)の報告書、となっています。
記事には「お世話をしている対象者(きょうだい・父母・祖父母・その他)の内訳」や「調査に寄せられたヤングケアラーの方々の声」も掲載されていました。ヤングケアラーの方々は、学業や進路への悪影響も懸念されるがその相談先が限られ(先生や友達にも相談しにくく、平静を装う…など)、孤立化を招きやすい実態が浮かび上がっています。
期限付きで働かれている方は、実際に現場でご相談などに乗られているケースも多いのでしょうが、その際は子どもをクラスの中で偏見に晒させないようなご配慮に苦慮なさっていることと推察致します。ただ現役生の方々は・・・いかがですか? なかなかその実態を想像できないのではないでしょうか?
ICT教育やGIGAスクール構想などを正しく理解・運用し、パソコン端末を利用して先生方と子どもたちの双方が存分に活用して下されば、今までだったら相談することをためらっていたヤングケアラーの方々へのサポートの大きな一助になれるのではないかと感じました。
なお今回の調査は厚生労働省の実施です。以前のブログにも記載しましたが、教育は文部科学省だけではなく、様々な省庁・部署・団体が専門分野/得意分野を活かしながら、「学びの機会」・「学びの支援」をみんなで支えていることも改めて実感しました。