東京アカデミー札幌校
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遅くなりましたが九州・東海地区の大豪雨で被害にあわれた皆さまに、心からのお見舞いを申し上げます。
みなさんこんにちは。札幌校教員採用担当 永森です。4/16のブログ「ヤングケアラーの孤立を防ぐには」https://www.tokyo-ac.jp/blog/159796/にてお伝えした内容について、厚生労働省と文部科学省両省のPT(プロジェクトチーム=議長は両省の副大臣が務めています。)が取りまとめた報告書に基づき、ヤングケアラーに関する政府の支援策が初めて実行に移されることが決まりました
今夏に策定する経済財政運営の指針「骨太の方針」への反映を目指す、とのことです。(概要は北海道新聞社様5/18(火)朝刊25面第3社会面にも掲載されています)。
「ヤングケアラーの支援に向けた福祉・介護・医療・教育の連携プロジェクトチームについて」と銘打ち、文部科学省からは5/19付けでhttps://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/mext_01453.html
厚生労働省からはhttps://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/young-carer-pt.html
にて詳細な報告書・関連資料がアップされています。必読です。
報告書では「現状・課題」としてまず以下の3点を挙げていますので、引用させていただきます。
〇ヤングケアラーは、家庭内のデリケートな問題であることなどから表面化しにくい構造。福祉、介護、医療、学校等、関係機関におけるヤングケアラーに関する研修等は十分でなく、地方自治体での現状把握も不十分。
〇ヤングケアラーに対する支援策、支援につなぐための窓口が明確でなく、また、福祉機関の専門職等から「介護力」と見なされ、サービスの利用調整が行われるケースあり。
〇ヤングケアラーの社会的認知度が低く、支援が必要な子どもがいても、子ども自身や周囲の大人が気付くことができない。
そして「今後取り組むべき施策」として以下を列挙しています。同じく引用させて頂きます。
1 早期発見・把握
〇福祉・介護・医療・教育等関係機関、専門職やボランティア等へのヤングケアラーに関する研修・学ぶ機会の推進。
〇 地方自治体における現状把握の推進。
2 支援策の推進
〇 悩み相談支援…支援者団体によるピアサポート等の悩み相談を行う地方自治体の事業の支援を検討(SNS等オンライン相談も有効)。
〇 関係機関連携支援
・多機関連携によるヤングケアラー支援の在り方についてモデル事業・マニュアル作成を実施(就労支援を含む)。
・福祉サービスへのつなぎなどを行う専門職や窓口機能の効果的な活用を含めヤングケアラーの支援体制の在り方を検討。
〇 教育現場への支援
スクールソーシャルワーカー等の配置支援。民間を活用した学習支援事業と学校との情報交換や連携の促進。
〇 適切な福祉サービス等の運用の検討…家族介護において、子どもを「介護力」とすることなく、居宅サービス等の利用について配意するなどヤングケアラーがケアする場合のその家族に対するアセスメントの留意点等について地方自治体等へ周知。
〇幼いきょうだいをケアするヤングケアラー支援
幼いきょうだいをケアするヤングケアラーがいる家庭に対する支援の在り方を検討。
3 社会的認知度の向上
2022年度から2024年度までの3年間をヤングケアラー認知度向上の「集中取組期間」とし、広報媒体の作成、全国フォーラム等の広報啓発イベントの開催等を通じて、社会全体の認知度を調査するとともに、当面は中高生の認知度5割を目指す。
注目すべきポイントは「福祉・介護・医療・教育の連携」とのタイトル通り、厚生労働省と文部科学省が垣根を越えて手を取り合い、ヤングケアラー支援に取り組んでいること。そして厚生労働省資料にあるように、今回の取りまとめまでに全4回の会合が開催されているのですが、第1回目は2021年3月17日と僅か2ヶ月前であることから「緊迫した現状と早期解決への強い危機感・決意」が感じられること(当事者は17名に1名程度いるとされ、成人になった後も苦しみを抱え続ける方が多いとのことです)。
さらに教員を目指す皆さんに取っては「2022年度から集中取組期間」と強調されていることから、今年の教員採用1次/2次試験において出題/質問される可能性が極めて高いということです。悩みを抱える子どもたちを早期に発見し適切に支援していく上で、教育現場の果たす役割は
地方自治体との連携・周知も複数回触れられていますので、弊社では公務員講座受講生の方々にもお伝えし、ヤングケアラー支援における自治体職員としての意識付けをしていきます。
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