東京アカデミー高松校
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こんにちは、教員採用試験対策の予備校、東京アカデミー高松校の教員採用試験対策担当の石井です。
平成 27 年 12 月 に中央教育審議会より発出されました「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について〜学び合い,高め合う教員育成コミュニティの構築に向けて〜」の中に、『不易』という言葉があります。意味としては、「いつまでも変わらないもの」、教員については、使命感や教育的愛情、豊かな教養と専門的知識、実践的指導力などを指します。一方で、時代の変化や自らのキャリアステージに応じて求められる資質能力を生涯にわたって高めていくことのできる力=時代の変化に応じて変わる『流行』としての資質能力も必要であると挙げられています。
教員採用試験はまさにこの2点について、現段階でどの程度備えているか(実績)、これからどのくらい身に付けていけるか(将来性)を、筆記試験と人物試験において確認するものです。
例えば「不易」とされるものであれば、
【生徒指導提要 第1章 生徒指導の意義と原理 第1節 生徒指導の意義と課題 1 生徒指導の意義】
生徒指導とは、一人一人の児童生徒の人格を尊重し、個性の伸長を図りながら、社会的資質や行動力を高めることを目指して行われる教育活動のこと
といった内容は、これまでもこれからも変わるものではありません。教員採用試験においてこの部分が頻出事項であるのは、「不易」なものとしての性質が強いからである、と言えます。そして「不易」なものは頻出ですので、過去問題を解くことで対応が可能となります。
一方で、「流行」に関する問題はどうでしょうか。近年の教員採用試験の出題傾向を分析するとこの「流行」に関する問題が多く見られることが分かります。例えば
・いじめ、不登校、虐待について…2020年夏21都道府県市で出題
・答申・通知・報告について…2020年夏27都道府県市で出題
といったように多くの自治体で出題されています。これらは過去問題をみるだけでは対応できない対策となります。
そして2021年夏、注目されている「流行」に関する問題は
・『「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びの実現~(答申)』(令和3年1月)
・「教育の情報化に関する手引き(追補版)」(令和2年6月)
・「GIGAスクール構想の下で整備された1人1台端末の積極的な利活用等について(通知)」(令和3年3月)
等が挙げられます。筆記試験、面接試験において重要な「流行」に関する問題についてしっかり対策を進めておきましょう。