東京アカデミー池袋校
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こんにちは。国家試験対策講座担当の矢代です♪
本日は「代謝」について、近年出題された過去問を見ていきたいと思います。
<第109回 午後№81>
※出題基準 人体の構造と機能Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ-12代謝系-B物質代謝-c炭水化物の代謝
健常な成人において、血液中のグルコース濃度が低下した時に、グルカゴンの働きでグリコーゲンを分解してグルコースを生成し、血液中に放出するのはどれか。
1. 肝臓
2. 骨格筋
3. 脂肪組織
4. 心臓
5. 膵臓
正答は1です。
膵臓のランゲルハンス島α細胞から分泌されるグルカゴンは、肝臓のグリコーゲン分解を促進してグルコースを生成し、血液中に放出し、血糖値を上昇させます(※グリコーゲンは骨格筋にも貯蔵されますが、骨格筋にはグルカゴン受容体が存在しないため、グルカゴンは骨格筋には作用しません。また、骨格筋のグリコーゲンはグルコースにまでは分解されません。
肝臓の機能の一つにグリコーゲンの合成と分解があります。門脈から肝臓に入る血液中にグルコースが多い(血糖値が高い)時には、余剰グルコースはグリコーゲンに合成されて肝臓に貯蔵されます。逆に血液中のグルコース濃度が低下(血糖値が低下)した時には、貯蔵されているグリコーゲンをグルコースに分解して血液中に放出します。これらを調節しているホルモンが、膵臓のランゲルハンス島から分泌されるインスリン(グリコーゲン合成に作用する)とグルカゴン(グリコーゲン分解に作用する)などです。
みなさんはいかがでしたでしょうか?
人体の構造と機能は、国試対策として最も早く手掛けたい科目です。多くの問題は、患者の疾患・病態を理解するための基礎となる「体の仕組み」を問う内容です。「なぜこの答えになるのか?」「どうしてこの選択肢が誤りなのか?」を理解する学習を進めていきましょう。
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