東京アカデミー難波教室
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今回の “BLOG de 国試対策”は、第110回国家試験の「疾病の成り立ちと回復の促進」にスポットをあてます。
第110回国家試験は、第109 回(正答率:63.4%)より正答率(50.4%)が下がりました。病理学、薬理学、微生物学の範囲から出題されますが、第110回も病理学中心の出題でした。なお、看護師国家試験における病理学では細胞診断に関するものはほとんど出題されず、疾患の理解、経過、検査、治療に関する問題が多く出題されます。
〔午前問題77〕褐色細胞腫でみられるのはどれか。
1 .高血糖
2 .中心性肥満
3 .満月様顔貌
4 .血清カリウム濃度の低下
5 .副腎皮質ホルモンの産生の亢進
正答は1です。褐色細胞腫は、副腎髄質または副腎外傍神経節に由来するカテエールアミン産生腫瘍で交感神経優位の状態となります。
1 .◯ 交感神経が優位となり、肝臓からのグリコーゲン分解、脂肪組織の異化作用亢進、インスリン抵抗性の増大などから高血糖になります。そのほか、高血圧、発汗過多、体重減少などがみられます。
2 と3 .× 中心性肥満や満月様顔貌は、コルチゾルの過剰産生疾患であるクッシング症候群でみられます。
4 .× 血清カリウム濃度の低下はアルドステロンの過剰産生疾患である原発性アルドステロン症(コーン症候群)やクッシング症候群でみられます。
5 .× カテコールアミンは副腎髄質で産生されます。内分泌疾患は頻出です。代表的な各種ホルモンの分泌過剰疾患、分泌抑制疾患は名称と主な症状を覚えておきたいところです。
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いかがでしたか?次回は、7/30(金)となります💛 来週の“BLOG de 国試対策”は、引き続き、「疾病の成り立ち」を振り返ります👀次回もぜひチェックしてみてください