東京アカデミー秋田校
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2024年夏実施の秋田県教員採用試験を受験予定の皆さま。特に、初受験の皆さま。
まずは、
「教員採用試験」にはどのような要素(試験)があって、何が問われ、何が必要なのか基本を理解しましょう。
この理解が進めば、最適な学習計画を立てることができます。
秋田県の筆記試験は、全国的にも珍しい名称がついています。「総合教養・一般教養」と「教科(科目)」という名称で実施されています。
名称は、他県と比べると少し変わっていますが、出題される内容は、他県とほぼ同じです。
「総合教養・一般教養」の中身は、他県同様に以下の出題があります。
★筆記試験編
1)教職教養:いわゆる「教育原理」「教育法規」「教育心理」「教育史」と、文部科学省の取組や方針を中心とした「教育時事」および「秋田県の教育」の6分野です。
・もっとも大事な(出題が多い)分野は?・・・・「教育原理」です。全国全問題の50%強が「教育原理」です。
・教育原理の中でも大事な単元は?・・・・「学習指導要領」「生徒指導」の2単元からの出題が多いです。
・「学習指導要領」で大事なところは?・・・・出題の大半は、「総則」からの出題です。
・「教育法規」はどんな出題?・・・重要な条文の穴埋め問題が主流です。特に、学校教育法の出題が多数見られます。
・教育時事はどんな出題?・・・ほとんどが文部科学省から発表された通知や答申、方針などの重要箇所の抜粋問題です。
例えば、「改訂生徒指導提要」「次期教育振興基本計画」引き続き「令和の日本型学校教育」など。今後、2024年5月あたりまでに出される資料も要チェックです。
2)一般教養:高校までの履修教科(科目)に関する出題が中心です。これにプラスして「社会時事」も多数出題されます。
・どの科目の出題が多い?・・・全国的なトップ3は、「英語」「国語」「数学」です。県によって強弱があるので、過去3年分程度の問題でチェックしましょう。
・問題のレベルは?・・・教養試験では、「中学校卒業」もしくは「高校1年生」程度のレベルが多いです。
・社会時事でよく出る分野は?・・・環境問題、エネルギー問題、社会保障、ICTやAIなど科学技術、国連や地域連合などがよく出る分野です。
3)1)や2)ではない、教員採用試験ならではの問題もあるので、要注意です。
①ご当地問題・・・地元自治体のあるある問題です。例えば、地元出身の著名人に関する問題、地元の特産品に関する問題、祭りと神社の組み合わせ、シンボルの木や花、鳥に関する問題、地元の地理に関する問題などなど。秋田県のHPで、地元の歴史、文化、産業、伝統、出身者などを要チェックです。
②常識、雑学問題・・・オリンピック関連問題、国民栄誉賞、ノーベル賞、世界遺産など、子どもに聞かせたい話題が多いです。
4)指導法に関する出題・・・秋田県でいう「教科(科目)」、他県では「教科専門」などの名称の試験の中で、指導法が出されることがあります。例えば、「小学校区分」の出題で「伸膝後転が苦手な子どもに指導する際のポイントは?」など、記述式での回答もよく見られます。
★人物評価試験編
1)面接試験・・・説明するまでもなく「教師の資質」を見抜くための面接試験です。個人面接、集団面接の形式で、回答内容のみならず表情、口調などから資質を見極めます。
また、昨今の教職員による性暴力などが社会問題になる事例もあり、モラルや倫理観なども重視されるところです。そして、GIGAスクール構想の発展に向け、ICTの活用スキルも見られるようになっています。
2)集団討論・・・集団活動での役割を判定します。論破するのが目的ではないので、協調性、リーダーシップ、社会性などを見極めます。
3)論文試験・・・受験生の性格や特性、意欲、子どもへの愛情、指導力、専門性などが判定されます。意外に大事なのは、字の丁寧さかもしれません。
4)模擬授業・・・プロがするような上手な授業ではなく、子どもへの語り掛け、姿勢、表情、口調など、教師の資質や意欲が判定されます。
5)場面指導・・・学校や教育の一番面が設定され、その場で、架空の指導を演じる試験です。大事なのは熱意や意欲、そして、指導に必要な確かな知識があるか。
その他の判断材料
1)実技(校種によって内容は異なります)・・・小学校であればピアノや水泳などです。ピアノが上手いからOKではなく、姿勢や表情、熱意です。途中で詰まっても諦めずに、笑顔で続ける人と諦めてしまう人、ムキになる人・・・その人の特性が分かります。
2)提出書類(願書や面接カードなど)・・・面接試験とも連動しますので、慎重に準備しなければいけません。
教員採用試験の要素は、実に多岐に渡ります。早期に合格するポイントは?
◎早目の準備が合格への第一歩です(これはいつの時代も同じです)。
◎一人で対策できるものと、集団や仲間の存在が不可欠なもの(討論や模擬授業、面接などは他者との比較がないと厳しいです)の見極め
◎志望先自治体の過去問を5年程度勉強するのが平均ですが、平均では合格できません。複数の自治体の5年以上の過去問を分析し対策するのが必須です。
◎過去問や情報、最新の資料を個人で集めるのが至難の業。なので、予備校等をどの程度、効果的に活用するかも大事なポイントです。
☆根っこの部分は、「教員になりたいという意志の強さ」だと思います。教員のメリットや将来の自分の姿を常にイメージしましょう。子どもにここまで関われる仕事はありません。
教採採用試験は、「確かな知識」と「教師の資質」の両立が合否に直結する試験です。必要な知識をどうやって身につけるか、資質をどうやって伸ばすか。
2024年6月(試験日程の前倒しが行われる可能性大です)までのしっかりした学習計画を立て実行してください。
※上記の記事は、2021年8月16日投稿のものを2023年8月17日改編したものです。
東京アカデミーでの支援は、
①筆記試験、人物試験ともにプロの講師による直接指導の講座・・・Zoomオンライン講座の受講生が大きく増えています。
②苦手なところをピンポイントで補強する講習会・・・冬、春、直前、二次対策など適宜、ご案内いたします。
③全国公開模擬試験、自治体別模試の提供・・・受験者数は業界最大数です。
④オリジナル教材の提供・・・参考書、問題集、用語集など豊富なラインナップ。