東京アカデミー高松校
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こんにちは、教員採用試験対策の予備校、東京アカデミー高松校の教員採用試験対策担当の石井です。
夏休み明けの時期に、文部科学省のデータ、それに私の経験上からも必ず注意したい重要なポイントが3つあります。
【夏休み明けに注意したい3つの重要ポイント】
1について、校則で禁止されているにもかかわらず夏休み明けに髪を染めたり、ピアスをしたりといった問題行動や、不規則な生活による体調不良などが私の経験からも多く見受けられます。放置しておくと全く良いことはありませんので、夏休み明けのHRや学校行事を活用したクラス作りなど、早期対応が大切です。
2について、不規則な生活は児童生徒に限らず、先生方の中にも見受けられます。体だけではなく、心のバランスを崩す方が多いのもこの時期です。文部科学省発表の『令和元年度学校教員統計調査(確定値)』(令和3年3月)によると、定年を理由とする退職を除けば、教員の離職率は増加傾向にあります。自分自身のケアはもちろん、同僚の相談にも乗りつつ、チーム学校の精神を持つことが大切です。
そして3について、『児童生徒の自殺予防に係る取組について(通知)』(令和3年6月23日)では、「18歳以下の自殺は、長期休業明けの時期に増加する傾向がある」と明記されています。特に新型コロナウイルスの影響を強く受けているこの時代では、自分でも原因や理由が分からないまま不登校になったり、情緒の不安定さやストレスからいじめなどの問題行動へと至ったりするケースが多くなっています。その先に自殺という取り返しのつかない結果があるのであれば、必ず対策しなければいけません。
その場での対応が大切であるのはもちろんですが、問題行動等の未然防止に向けた予防的な指導や相談、児童生徒の成長を促す教育活動もまた大切です。問題が発生したあとの保護者や生徒への対応である『消極的生徒指導』では公正で柔軟な対応力や連携力が評価され、『積極的生徒指導』では計画性や見通しを持つ力、カリキュラム・マネジメントなどが評価されます。どちらかに偏るのではなく、バランスよく意見を整理することが大切ですので、しっかりまとめておきましょう。
また、ちょっとした老婆心からのアドバイスです。自分の経験上、夏休みはつい、楽しい思い出のたくさんあるものだ、と考えてしまいますが、そうではない、特にこのご時世であれば思うように楽しく過ごせなかった児童生徒も多いと思われます。そのような子たちに「夏休みの楽しい思い出」といった話題を先生から言い出すと、顔色の変わる子どももいますので十分ご注意ください。