【教員採用】ブログde教育時事～全国学力・学習状況調査

こんにちは。東京アカデミーの佐井です。

2021年夏の青森県教員採用試験は現在2次試験対策真っ最中ですが、2022年夏受験に向けた対策講座もいよいよスタートしますので、一緒に頑張りましょう！

これから定期的に2022年夏試験を受ける方向けに教育時事に関する情報をお届けします。

教員採用試験の最新時事！「全国学力・学習状況調査」

先日2021年8月31日（火）に「令和3年度全国学力・学習状況調査の報告書・集計結果」が公表されました。

詳細は「国立教育政策研究所」で確認することができます。

主な調査ポイントは「教科に関する調査結果」と「質問紙調査結果」です。それぞれ簡単に概要をピックアップしてまとめました！

教科に関する調査結果の概要

小学校国語

「資料を活用するなどして、自分の考えが伝わるように表現を工夫すること」を踏まえた「話すこと・聞くこと」に関して、資料を用いる目的を理解したり、目的や意図に応じて、資料を使って話したりすることはできている。

しかし、目的に応じて、文章と図表とを結び付けて必要な情報を見付けて読むことについては、引き続き課題があるとしています。

中学校国語

文章を読み、登場人物の言動の意味を考え、内容を理解することはできている。

しかし、

①文章に表れているものの見方や考え方を捉え、自分の考えをもつこと

②過年度の小学校調査において見られた課題に関連した出題において、相手や場に応じて敬語を適切に使うこと

の二点に課題があるとしています。

小学校算数

速さと道のりを基に、時間を求める式に表すことはできている。

しかし、

①速さを求める除法の式と商の意味を理解すること

②「データの活用」の領域について、帯グラフで表された複数のデータを比較し、示された特徴をもった項目とその割合を記述すること

には課題があるとしています。

中学校数学

データに基づいて事象を考察する場面において、データから中央値を求めることに改善の傾向がみられる。

しかし、

①「関数」の領域について、日常的な事象を数学的に解釈し、問題解決の方法を数学的に説明すること

②２つの分布の傾向を比べる際の相対度数の必要性と意味の理解

に関しては課題があるとしています。

質問紙調査結果

主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善に関する取組状況

• 「授業では、課題の解決に向けて、自分で考え、自分から取り組んでいましたか」との質問に肯定的に回答した割合は特に生徒で増加しており、肯定的に回答した児童生徒ほど各教科の平均正答率が高い傾向が見られました。
• 「児童生徒自ら学級やグループで課題を設定し、その解決に向けて話し合い、まとめ、表現するなどの学習活動」についての学校の取組はいずれも増加しています。
• 「話し合う活動を通じて、自分の考えを深めたり、広げたりすることができているか」との質問に肯定的に回答した小中学校及び児童生徒の割合は増加しており、いずれも約80％となっています。
• 個に応じた指導（個別最適な学び）の状況について、「授業は、自分にあった教え方、教材、学習時間などになっていたか」との質問に肯定的に回答した児童生徒の割合は児童で80％以上、生徒で70％以上でした。

ICTを活用した学習状況

• ICTを活用した授業の頻度は増加しており、「ほぼ毎日実施した」と回答した小中学校の割合は50％以上でした。
• 「あなたは学校で、コンピュータなどのICT機器を、他の友達〔生徒〕と意見を交換したり、調べたりするために、どの程度使用していますか」との質問について、「ほぼ毎日」と回答した児童生徒の割合は約10%で、「ほぼ毎日」と「週１回以上」をあわせると約40％になります。
• 「あなたの学校では、生徒一人一人に配備されたPC・タブレット等の端末を、どの程度家庭で利用できるようにしていますか」との質問について、「毎日持ち帰って、毎日利用させている」「毎日持ち帰って、時々利用させている」「時々持ち帰って、時々利用させている」と回答した小中学校の割合は約20％となっています。
• 1日当たりのテレビゲームをしている時間は児童生徒ともに増加しており、「1日当たり1時間以上テレビゲームをしている」と回答した児童生徒の割合は75%以上となっています。

新型コロナウイルス感染症の影響による学校の臨時休業と児童生徒の学習状況・学校の取組

• 臨時休業期間中、家庭学習の内容として「教科書に基づく学習内容の指示」や「学校作成のプリント等の配布」を課したと回答した小中学校の割合は約80％、 「教育委員会作成の問題集等の教材を活用した学習」は約25％ 、「学校作成の学習動画等を活用した学習」は約15％、「同時双方向型オンライン指導を通じた学習」は約5％でした。
• 臨時休業期間中の児童生徒の学習状況や生活状況の把握手段について、臨時休業期間が長くなるほど、 「電子メールやSNSを使って行った」「オンライン学習支援プラットフォームや学習管理システム等を活用して行った」「同時双方向型オンラインシステムを活用して行った」と回答した小中学校の割合が高くなっていました。
• 臨時休業期間中、「勉強について不安を感じたか」との質問について「当てはまる」「どちらかといえば、当てはまる」と回答した割合は、児童で55％、生徒で約60％でした。
• 臨時休業期間中、「計画的に学習を続けることができたか」との質問について肯定的に回答した割合は、児童で約65％、生徒で約40％となっており、児童生徒の間で回答に差が見られました。

青森県では、全国学力・学習状況調査に関する出題はほとんどありません。しかし、知識として知っていれば論文や面接に応用することができます。

論文も面接も根拠を踏まえたうえで書く（発言する）ことで、説得力が増すので他の受験者に差をつけられるはずです。

とくに今回の調査では「ICT」や「新型コロナウイルスによる対応に関する」質問があり、重要なデータとなりそうです。可能であれば内容を踏まえて「ここからどんなことが読み取れるか」「課題にどうやって取り組んでいくか」を述べられるようにしておきましょう。