東京アカデミー立川教室
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こんにちは。東京アカデミー立川校の小泉です。
まだまだ日中は暑い日もありますが、朝晩は冷え込むようになってきましたね。
気温差で風邪をひかないように気を付けてお過ごしください。
さて今回も、第35回管理栄養士国家試験問題(2021年2月実施)を解説付きでご紹介いたします。
実際の問題に触れ、今後の試験対策に活かしていきましょう!
前回までの記事はこちらからご覧いただけます
➡【解説付き】第35回管理栄養士国家試験の過去問題にチャレンジしてみよう~社会・環境と健康編~
➡【解説付き】第35回管理栄養士国家試験の過去問題にチャレンジしてみよう~人体・疾病編~
➡【解説付き】第35回管理栄養士国家試験の過去問題にチャレンジしてみよう~食べ物と健康編~
➡【解説付き】第35回管理栄養士国家試験の過去問題にチャレンジしてみよう~基礎栄養学~
➡【解説付き】第35回管理栄養士国家試験の過去問題にチャレンジしてみよう~応用栄養学~
あわせて読んでおきたい記事➡【管理栄養士】過去問題を利用した勉強時の注意点!
今回は「臨床栄養学編」です✨
⭐第35回管理栄養士国家試験 午後問題117
てんかん食とその摂取により生じる代謝に関する記述である。最も適当なのはどれか。1 つ選べ。
(1)高炭水化物・低たんぱく質食である。
(2)摂取により、血中3 −ヒドロキシ酪酸値が低下する。
(3)摂取により、血液pH が上昇する。
(4)ケトン体は、筋肉で合成される。
(5)ケトン体は、脳で利用される。
答えは下へスクロール!
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答え (5)ケトン体は、脳で利用される。
👉選択肢の解説
(1)てんかん食は、難治性てんかんの患者に対し、グルコースに代わりケトン体を熱量源として供給することを目的に炭水化物量の制限及び脂質量の増加が厳格に行われた治療食で、低炭水化物・高脂肪食である。
(2)3 -ヒドロキシ酪酸(β-ヒドロキシ酪酸)はケトン体の1 つであり、てんかん食摂取により、血中3 -ヒドロキシ酪酸値は上昇する。
(3)てんかん食摂取により、血液pH は低下する。これは、ケトン体のうち、アセト酢酸と3 -ヒドロキシ酪酸は酸であるため、血液のpH が酸性に傾くからである。
(4)ケトン体は、肝臓で合成される。なお、肝臓にはケトン体を代謝する酵素がないため、肝臓はケトン体をエネルギー源として利用することができない。
(5)脳は、通常はグルコースを利用するが、グルコース供給が不足した場合はケトン体を利用する。ケトン体は、筋肉、腎臓、心臓でも利用される。
てんかん食に関する出題は、第35回管理栄養士国家試験が初めてです。
てんかんは、「種々の成因によってもたらされる慢性の脳疾患であって、大脳ニューロンの過剰な発射に由来する反復性の発作(てんかん発作)を主徴とし、それにさまざまな臨床症状及び検査所見が伴う」と定義されています。小児期〜青年期、及び老年期に発症することが多いです。
しっかりチェックしておいてくださいね💡
では次の過去問題は、過去に何度も取り上げられたものです。
過去問題をすでに解いている方はピンとくるかもしれません。
⭐第35回管理栄養士国家試験 午後問題112
クリニカルパスに関する記述である。最も適当なのはどれか。1 つ選べ。
(1)入院患者は対象としない。
(2)時間軸に従って作成される。
(3)バリアンスとは、標準的な治療の内容をいう。
(4)アウトカムとは、逸脱するケースをいう。
(5)医療コストは増加する。
答えは下へスクロール!
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答え (2)時間軸に従って作成される。
👉選択肢の解説
(1)クリニカルパスは、入院患者を対象とする。
(2)クリニカルパスとは、一定の疾患をもつ患者に対して、入院時から退院時までに対応すべき検査、治療、処置、栄養ケアなどをエビデンスに基づいて整理し、時間軸に沿ってまとめたもので、標準化されたケアプログラムである。
(3)バリアンスとは、クリニカルパスに示された基準から逸脱するケースをいう。バリアンスを分析することは、クリニカルパスの見直し・改善に役立つ。バリアンスが発生した場合には、臨機応変に対応することが重要である。
(4)アウトカムとは達成目標のことであり、患者状態と診療行為の目標をいう。
(5)クリニカルパスでは、医療コストの適正化が図られる。
クリニカルパスは、今まで下記の管理栄養士国家試験で出題されています。
・第33 回( 2019 年)本試験のNo.115
・第32 回( 2018 年)本試験のNo.116
・第31 回( 2017 年)本試験のNo.116
・第30 回( 2016 年)本試験のNo.115
・第29 回( 2015 年)本試験のNo.122
・第26 回( 2012 年)本試験のNo.121
・第25 回( 2011 年)本試験のNo.121
・第23 回( 2009 年)本試験のNo.121
・第21 回( 2007 年)本試験のNo.121
近年ではほぼ毎年の出題ですね💡こちらもあわせて押さえておきましょう!
ちなみにクリニカルパスは、医療の質の標準化、入院日数の短縮、医療行為の効率化、チーム医療の促進を図り、さらに、経験の浅い医療従事者に対する系統的な教育ツールにもなります。
治療内容説明のシステムとして有効ですので、インフォームド・コンセントにも利用されています。
新しい出題もあれば、このように過去に何度も出題されている問題も出てくるのが管理栄養士国家試験です。
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過去問題チャレンジシリーズ、次回は「公衆栄養学論」です📚
次回もお楽しみに!