東京アカデミー高松校
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こんにちは、教員採用試験対策の予備校、東京アカデミー高松校の教員採用試験対策担当の石井です。
10月3日(日)に高松校・岡山校・松山校の3校合同で『教員採用試験 傾向分析会』を実施いたします。その会で使用しますレジュメの作成をしているときにデータを見て気付いたことですが、教職教養や専門試験で出題される内容、面接試験で聞かれる質問が全国で似通ってくる傾向にあります。
もちろん、ご当地問題やその自治体の教育政策を問うような問題は別にしても、『学習指導要領』、『生徒指導提要』、といった重要度の高い問題、『各種答申・通知』、『改正法規』、『ICTの活用』といった教育時事を題材にした問題や質問は、自治体による違いを無理に意識しなくても良いぐらいになりつつあります。
文部科学省の意向として、『これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について~学び合い,高め合う教員育成コミュニティの構築に向けて~(平成27年12月21日中央教育審議会答申)』の中で、
(2)教員採用に関する改革の具体的な方向性
②教員採用試験における共通問題の作成に関する検討
教員採用に係る課題を踏まえ、まずは,各都道府県等における教員採用の際の試験問題作成上の負担軽減や,新たな教育課題を踏まえた適切な試験の実施等の観点から,各都道府県等の採用選考の内容分析やニーズの把握等,必要な検討に着手すべきである。
独立行政法人教員研修センターが,教員の資質能力の向上に関する調査研究を行うようになることを考慮すれば,こうした調査研究が教員採用試験の共通問題の作成し検討する際にも大いに役立つと考えられることから,当該法人が積極的に関わるべきである。
としています。また、各教育委員会へのアンケートの結果を見ても、
といった結果が出ており、共通問題等の作成については、費用負担の問題がなければ前向きに捉えている教育委員会が多いということになります。よい資質能力をもった先生を採用するために、地域によって出題する問題を変える必要がなくなってきたのではないでしょうか。
そして、9月27日に行われた、『中央教育審議会「令和の日本型学校教育」を担う教師の在り方特別部会(第 4 回)・教員免許更新制小委員会(第 6 回)合同会議』で配布された資料2 優れた人材確保のための教師の採用等の基本的考え方には、
【効果的・効率的な教員採用選考試験の実施①】
・教師に求められる資質能力の再定義を踏まえ、教員採用選考試験についても、新たな時代に対応した資質能力を備えているかを能力実証できるような効果的な試験問題に見直す必要があるのではないか。また、問題内容についても、単なる知識・技能を問うものにとどまらず、思考力・判断力・表現力等を働かせて回答するような作問の工夫が重要ではないか。
・その際、過去の中教審答申等や教職員支援機構が行ってきた調査研究により明らかにされた教育委員会のニーズ等も踏まえつつ、教員採用選考試験の共通問題の在り方について、教職員支援機構を中心に、都道府県・政令市教育委員会等の任命権者との協議の場を設けるなど、その具体化に向けた検討を進めてはどうか。
・なお、その協議に当たっては、今後検討することとなる教員免許の在り方の見直しの状況も踏まえつつ、効果的・効率的な実施内容・方法となるよう留意する必要がある。
といった内容が掲載されています。2021年夏の試験でも、鳥取県の小学校教諭・特別支援教諭に新しく課せられたICT活用に関する実技(岡山校2021.4.11ブログ参照)は、まさに新しい時代に対応した資質能力を確認する試験であったと言えます。今後このような試験の変化はさらに広まっていくと予想されます。
上記の動きも押さえつつ、10月3日に傾向分析会を行う予定ですので、興味のある方はぜひお申込みください。お申込みはこちらから⇒☆☆☆☆☆