東京アカデミー大阪校
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こんにちは、東京アカデミー大阪校でございます。
前回に引き続き『解剖学』の過去問について取り上げてみたいと思います。
第55回国試より、解剖学(体表解剖)より、「末梢神経」に関する問題です。
これまでは体表の触知の問題は動脈や骨、筋についてのものがほとんどでしたが、第55回国試では末梢神経が出題されました。いずれも触知しやすい神経ですが,筋や腱の内側、外側のどちらを走行していたか判断しにくかったかもしれません。
肢2 の正中神経は烏口腕筋の内側、肢5 の総腓骨神経は膝窩部で大腿二頭筋の内側で触知できるため、どちらも誤りです。
また、肢1 の腕神経叢は椎間孔から出て前・中斜角筋の間を通って腋窩に向かうため、大鎖骨上窩で触知できます。
肢4 の脛骨神経は内果の後下方を通過し、触知しやすいのは膝窩部の腓腹筋内外側頭の間であるため誤りとなります。
したがって、肘頭と内側上顆の間にある尺骨神経溝で触知できる肢3 の尺骨神経が正答となります。