東京アカデミー東京校
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こんにちは。教員採用試験の予備校=東京アカデミーの福島です。
2019年10月24日、東京都教育委員会は、「平成31年度『児童・生徒の学力向上を図るための調査』及び平成31年度『全国学力・学習状況調査』の結果について」を公表しました。
今日はこのなかから、「平成31年度『児童・生徒の学力向上を図るための調査』」について、教員採用試験に役立てる情報をお伝えしたいと思います。
東京都は、国が実施している「全国学力・学習状況調査」に先駆けて、中学校では平成 15 年度から第2学年に在籍する全ての生徒、小学校では平成 16 年度から第5学年に在籍する全ての児童を対象として本調査を実施しています。この調査結果から、学習指導要領に示されている教科の目標や内容の実現状況を把握し、教育課程や指導方法等に関わる課題・解決策を明確にし、児童・生徒一人一人の学力の向上を図ることなどを目的としています。
今年の調査は7月4日に行われ、小学校が5年生(1,281校94,081名)に国語、社会、算数、理科を、中学校(623校68,160名)が2年生に国語、社会、数学、理科、外国語〈英語〉を実施しました。
結果について「別添1」にまとめられています。
*文の構成を理解すること、複数の情報を関連付けて理解し表現することに課題が見られる。
*授業の目標の提示に関する質問(授業の中で目標(めあて・ねらい)が示されていると思いますか)の調査結果と平均正答率との関連からは、肯定的な回答をした児童・生徒ほど正答率が高く、授業の目標の提示に関して、児童・生徒と教師とでは意識の差が見られる。
*自尊感情に関する質問(自分のことを大切な存在だと感じていますか)の調査結果と平均正答率との関連からは、肯定的な回答とそうでない回答をした児童・生徒の正答率の差は、昨年度とほぼ同様で、肯定的な回答をした児童・生徒ほど正答率が高い。
*家の人との会話に関する質問(家の人と、社会の出来事について話をしていますか)の調査結果と平均正答率との関連からは、肯定的な回答をした児童・生徒ほど正答率が高く、その差は中学校第2学年よりも小学校第5学年のほうが大きいが、肯定的な回答をした児童・生徒が減少している。
教員採用試験における面接や論文試験で、この結果を使った回答を作ることができます。
例えば、
「(東京都の学力テストで)授業の中で目標を示した方が正答率が高いという結果が出ており、わたくしも目標、ねらいを導入時に示すことで、何を学ぶのかの意識を高めたいと思います」という回答、
「自尊感情を持てる教育をすることも、効果的な授業の実施には必要だと考えています」という回答(その理由づけに上記テストの結果を話す)、
などが考えられると思います。
もちろん、具体的にどのような授業なのか、この単元では冒頭にどのような目標を示すのか、児童生徒が自尊感情を持つためにどのような教育を実践するのか、という突っ込み質問が予想されますので、その先まで考えておく必要はあります。
この調査結果には、復習のポイントなども記載されているので、模擬授業や単元指導計画・学習指導案の作成にあたって参考になります(もちろん、「全国学力・学習状況調査」も参考になります。国立教育政策研究所のサイトを確認してみてください)。
東京都を受験する方には、「はじめに」で増田正弘東京都教育庁指導部長が書かれている内容も、東京都の志望動機作成や、学力テストの結果を授業改善に生かすことで授業の腕を磨きたい(新学習指導要領のカリキュラム・マネジメントの3側面の一つ、PDCAサイクルを思い出してください)なんていうアピールにも使用できます。
みなさんが受験を予定している自治体でも独自の学力テストをやっている場合には、必ずその結果について確認をしておきましょう。
このように、教員採用試験では、最新のトピックにも注意を払う必要があります。
東京アカデミーの教員採用試験対策講座には、「教育時事」の講義で最新のトピックについても講義で扱いますし、それを論文や面接、場合によっては模擬授業等にどのように生かすのか、についても指導していきます。
最新の文科省施策や、自治体の施策については、来年3月下旬にも短期講習を実施予定です!
詳しくは、下部<前のページに戻る>で「講座内容」でご確認ください。
東京アカデミーは、教員を目指して頑張る貴方を応援します!