東京アカデミー松山校
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東京アカデミー松山校公務員担当のくにかねです。
スマホでネット検索しながら、スマホが無い!と漫画のようなコントをしたかと思えば、
先日は、メガネをかけているのにメガネを探していたので、いよいよ自分が心配になっています。
大きなニュースになったので皆さんご存じかと思います。
10月3日に和歌山市にある水管橋が崩落したニュースです。
国土交通省の定点カメラの映像を見ましたが、
何の前触れもなく、橋の真ん中がたわんだと思った瞬間に一気に崩落していました。
この事故により、6万世帯が断水。一週間も断水が続いたようです。
水管橋が崩落した原因究明と再発防止がしっかりなされることを期待して。
実は今回の崩落事故は和歌山市だけの問題ではないんです。
日本全国にある、高速道路や鉄道、水道、電気設備といった社会インフラは
1964年の東京オリンピックの頃に造られた高速道路を始めとし、1970年代に整備したものが今も現役で使われています。
いまや2021年。建設から50年を超えるものが出てきており、今後ますます急速な老朽化が進んでいきます。
社会インフラは、50年経つと不具合が出たり、最悪事故につながることもあると言われているんです。
しかも、少子高齢化も相まって、技術者の退職の増加や、後継者不足も予想されています。
そもそも修繕工事出来るだけの人材を確保できるか、非常に危うい状況に突入しようとしています。
つまり、今回和歌山市で起きたような水道管事故が、全国で起きてもおかしくありません。
道を車で走っている時に、目の前の橋が崩落するといった、映画のような事態が現実に待ち受けているのです。
老朽化問題を解決するためにも、一刻も早く社会インフラの補強が必要です。
しかし、いまや電気や水道を使わずに生活する人が日本にどのくらいいるでしょうか。
ほとんどの人が恩恵を受けていると思います。
そう、いまの社会インフラを維持するためには莫大な費用がかかることが予想されています。
では、その莫大な費用は誰が負担するのか。
それは私たち国民です。
さらに言えば、少子高齢化によって人口が減っている日本では、
今の規模のインフラを維持しようと思うと、その一人当たりの負担額も大きくなるはずです。
自治体によっては水道事業では採算が取れていないところもあり、民営化の検討もされています。
改正水道法では、水道の所有者は自治体に、水道事業の運営を民間に設定することが書かれています。
国鉄がJRになったように、郵政が民営化されたように、現状の課題を解決するために、
水道事業も民間企業のノウハウを取り入れていこうという狙いがあるようです。
世界でも、水道事業の民営化が進められており、
アメリカやドイツ、フランスが代表的な例になります。
その一方で、民営化をしたことで、料金が高額になったのに水質が悪くなり、
結果的に再公営化したところも少なくありません。
水道事業の民営化には賛否両論あり、どちらももっともな内容が多くあります。
水道が家から消えてしまったら・・・。そんな想像できませんよね。
賛成・反対と一気に決めてしまわず、動きながらその都度調整が必要な重要課題だと思います。