東京アカデミー松山校
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こんにちは、教員採用試験対策の予備校、東京アカデミー松山校の教員採用試験対策担当の石井です。
前回の予告通り、今回は「意見の優位性」についてまとめたいと思います。
面接試験において、他者よりも優れたことを言いたくなるのが人情だと思います。面接官にアピールしてください、と言われた際、最初に言った者が後の人に比べて損をする、といった考えの人は確実にいる、と思います。しかし、教員採用試験は、最終的に個別面接の形式で行うケースがほとんどで、集団面接のようにその場で意見の優劣を決めるような試験ではありません。では、どのように意見の優位性を保てばよいのでしょうか。そもそも作った意見は何と比較すればよいのでしょうか。
教員採用試験における意見の優位性、その決め方の一つに、優れた先生の行動や言動、考え方と比較する方法があります。優れた先人の考えや行動=コンピテンシーに沿った評価、コンピテンシー評価型面接です。私は教員採用試験の質問タイプを、a.人格、素養、素質面という不易なものと、b.専門性、能力、技能という流行に該当するものに分けて考えるようにしています。コンピテンシー評価型面接は前者の人格面を知るのに有効です。そして、コンピテンシー評価型面接にはレベル分けがあることをしっかりと把握しておきましょう。
【コンピテンシー評価型面接のレベル設定例】
レベル0・・・行動しない。
例)子どもがよいことをしたのに褒めない。悪いことをしたが叱らない。
レベル1・・・言われて行動する。追い込まれて仕方なく行動する。いやいや行動する。
例)他の教員の指示に従って仕事をする。校長に怒られないように仕事をする。
レベル2・・・やるべきことをやるべきときに行動する。課せられた仕事をこなす。
例)授業をする。生徒指導をする。よいことをしたので褒める。悪いことをしたので叱る。
レベル3・・・教師として適切な判断と明確な意図をもとに工夫して行動する。
例)保護者に対して、自宅学習を促す働きかけをする。学習進度に遅れのある子どもに個別指導を行う。
レベル4・・・効果的な工夫を加えて、困難を乗り越え行動し、相応の結果を出す。
例)学校の風紀を正すために、学校の課題を調査分析し、解決策を学年主任に提案し成果を得る。
レベル5・・・既存のものではなく、全く新しい、周囲に価値のある状況をつくりだす行動をする。
例)社会に貢献できる逸材を世の中に送り出す、全く新しい学校体制を提案し成果を得る。
このレベル分けはあくまで目安ですが、明らかに合格ラインといえるレベルは3以上に設定されています。つまり、レベル2と3を比較すると、3の方が優位性が上と判断されるということになります。(例)の部分が先生の考えや行動に直したものですが、面接試験ではさらに細かく具体的にチェックされていると覚えておきましょう。重要なのはお手本となる先生の考えや行動ですので、しっかりイメージできるようにしておきましょう。