東京アカデミー青森校
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こんばんは。東京アカデミーの佐井です。
今年の青森県教員採用試験では、「交通違反や体罰、わいせつ行為などの不祥事が多く指摘されていますが、教員の不祥事についてどのように考えていますか?」という類の質問が多くの受験生に投げかけられたようです。
この質問に背景には、2021年5月に成立した「わいせつ教員対策法」があります。
教員による児童や生徒へのわいせつ行為が後を絶たない中、わいせつ行為やセクハラ行為で懲戒処分などを受けた教員は増加傾向で、2019年度は273人と前の年度に次いで過去2番目の多さとなりました。
こうした中、自民・公明両党の作業チームは、わいせつ行為で免許を失効した教員を再び教壇に立たせるべきではないとし、教員による児童や生徒へのわいせつ行為をなくすための法律が、2021年5月28日の参議院本会議で全会一致で可決され成立しました。
文部科学省は対策を強化する必要があるとして、教員が懲戒免職になった場合、その理由も官報に記載することを2021年4月から義務づけました。
これまでの教員免許法では、教員が懲戒免職になって教員免許を失効すると、官報に氏名や失効日が記載されますが、処分の理由は記載されないため、欠格期間の3年を経過すれば再び免許が取得できましたが、成立した法律では、教員が懲戒免職になった場合、その理由も官報に記載することを義務づけ、各都道府県の教育委員会が再び免許を交付するかどうかを判断できるようなります。
また、わいせつ行為で免許を失効した人の氏名や理由などの情報を共有するデータベースを国が整備し、教育委員会が教員を採用する際に活用するとしています。
文部科学省は具体的に施策を進めるための基本指針や、免許を失効した教員の氏名や理由を掲載したデータベースを整備することにしていていますが、各教育委員会によって再び免許を与えるかどうかの判断に差が生じないよう統一の基準を示せるかが今後の課題となりそうです。
不祥事はあってはならないことで、起こさない、起こさせない、そのためにどのように戒め、啓蒙していくか・・・。
考えておきましょう!
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