東京アカデミー大阪校
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こんにちは、東京アカデミー大阪校でございます。
今月の過去問Pickupでは、『生理学』を取り上げています。
3回目の今日は第54回国試から「排便」に関する問題です。
午後№6 6 排便機構で正しいのはどれか。
1 .排便中枢は胸髄にある。
2 .外肛門括約筋は陰部神経支配である。
3 .下行結腸では逆蠕動運動がみられる。
4 .食事によって胃が拡張すると便意を生じる。
5 .内肛門括約筋は副交感神経の緊張で収縮する。。
排便や排尿の問題は毎年出題されており、必ず学習されると思います。
1 .誤り。排便中枢があるのは仙髄である。排便中枢は大脳からの抑制を受けている。
2 .正しい。骨格筋である外肛門括約筋を支配するのは陰部神経である。便排出時には随意的に弛緩し、排出を容易にする。
3 .誤り。逆蠕動運動は内容物を停滞させて撹拌と水分吸収を促進させる働きがあり、上行結腸にみられる。
4 .誤り。便意は糞便が直腸に入って直腸壁が伸展されると生じる。
5 .誤り。便排出時に内肛門括約筋は副交感神経(骨盤内臓神経)の刺激によって弛緩する。
排便反射のしくみについて理解していれば、肢3 以外は比較的簡単に判断できたと思います。
肢3 の逆蠕動運動について記載してある国試向け参考書はほとんどありません。
しかし、肢2 が正しいと判断できればこの問題は迷わず得点できるでしょう。