東京アカデミー立川教室
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みなさんこんにちは。東京アカデミーの公務員担当です。
毎週月曜日は、公務員試験(高卒程度)に関する有益な情報をお届けしています。
本日は、国家専門職の「税務職員」についてご案内します。
税務大学校(全寮制)に入校し、約12ヶ月間の研修を受けた後、原則として税務署などにおいて納税に対する相談・指導・調査をはじめ、国税の調査・徴収などの事務に従事します。国税は国の財政基盤ですので、国の財源や国民の暮らしを守る仕事であるといえます。
上記のように、採用後にはまず税務大学校で一定期間、税についての専門知識を学んでいくわけですが、その時々の経済情勢や業種・業界ごとの情報・税習慣など、実際、業務に従事してから学ぶことも多いそうです。日々の研鑽が欠かせず、そのための研修制度も充実しています。
一方で、税に対する専門知識や事務処理能力だけをつけていけば良いというわけではなく、例えば納税に対する相談業務では、人と接することになるため、対話力・傾聴力・表現力といったいわゆるコミュニケーション能力も高める必要があります。
また、指導業務や徴収業務では、納税者と対峙する厳しい場面も想定されます。そのため、面接試験においては、「税務職員は自分が悪いことをしていなくても罵声を浴びせられることが多いが大丈夫か」「滞納者に厳しい言葉を言われたらどのように対処するか」などの質問がしばしばなされます。
一次試験日は例年9月第一日曜日で、同日には国家一般職(高卒)が実施されるため、事実上、税務職員と国家一般職の併願はできません。
受験資格の有無は、高等学校等を卒業した日の翌日からの経過年数で決まります。税務職員は、高等学校等を卒業した日の翌日から起算して3年を経過していない者、または高等学校等を卒業見込みの者が対象となります。国家一般職が「2年を経過していない者」となりますので、既卒の方にとっては、国家一般職よりも受験できるチャンスが多いといえます。
一次試験では、基礎能力試験・適性試験・作文試験が、二次試験では、人物試験(面接)・体力検査がそれぞれ課されます。配点比率は、基礎能力試験が全体の4分の2、適性試験が全体の4分の1、人物試験が全体の4分の1を占めています(作文試験・体力検査は、合否判定のみ)。税務職員は、国家一般職と並んでレベルが高く、難関試験の一つとして数えられます。試験地区分によって異なりますが、基礎能力試験は、7割前後の得点が必要となります。
採用後の税務大学校での研修をはじめ、勤務後もとにかく学ぶことが多い仕事であるため、税に対する探究心や向上心を持った人が求められています。また、正しく納税している国民が不満を持たないよう公平・公正な税の徴収のために、「不正は絶対に許さない」という正義感も大事であり、その意味では公安職志望の方にも共通する部分があるのではないでしょうか。
東京アカデミーでは、1月下旬の通学講座スタートに先立ち、年内よりイベント・入門講座を実施しています。詳細はコチラをご参照ください。
次回は、「裁判所職員一般職」をご案内します。どうぞお楽しみに。