東京アカデミー高松校
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こんにちは、教員採用試験対策の予備校、東京アカデミー高松校の教員採用試験対策担当の石井です。
10月13日に文部科学省より発表されました、令和2年度『児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の結果』についての特集第2弾です。
教職教養の筆記試験において、教育原理は出題問題の50%以上を占める重要な分野です。その中の『生徒指導』において、いじめ、不登校といった生徒指導上の諸課題は頻出事項です。今回は「いじめ」についてクローズアップいたします。
【いじめ 調査概要】
①いじめの認知件数
② いじめを認知した学校数は29,001 校(前年度30,583 校) 全学校数に占める割合は78.9%(前年度82.6%)
③ いじめの現在の状況として「解消しているもの」の割合は77.4%(前年度83.2%)
④ いじめの発見のきっかけは,
・「アンケート調査など学校の取組により発見」が55.4%(前年度54.2%)と最も多い
・「本人からの訴え」は17.6%(前年度17.6%)
・「当該児童生徒(本人)の保護者からの訴え」は10.1%(前年度10.2%)
・「学級担任が発見」は9.6%(前年度10.4%)
⑤ いじめられた児童生徒の相談の状況は,「学級担任に相談」が81.5%(前年度80.8%)と最も多い
⑥ いじめの態様のうちパソコンや携帯電話等を使ったいじめは18,870 件(前年度17,924 件) 総認知件数に占める割合は3.6%(前年度2.9%)
⑦ いじめ防止対策推進法第28 条第1 項に規定する重大事態の発生件数は514 件(前年度723 件)
これらのデータを見ると色々な視点から、気付きを得ることが出来ます。例えば、「一人一台の学習者用端末や統合型学習支援サービス等を今後、さらに活用するようになると、⑥に見られるいじめの態様が増加する可能性がある」や、「情報モラル、情報リテラシーなどの教育にこれまで以上、力を入れて取り組む」、「教師の情報リテラシーの向上のため、研修に積極的に参加する」などといった意見作りが可能になります。
どの意見も、データがベースにあると説得力があり、知識の深さと、対応の正確さなど、教師として重要な要素が高く評価されます。
今後、様々な資料が出てきますが、しっかりと読み取って、自分の意見に組み込んでいけるようにしましょう。
追:③にある「いじめが解消された」状況とはどのような状況なのか、筆記試験の選択問題においてよく出題されています。ぜひ確認しておいてください。