東京アカデミー京都校
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みなさん、こんにちは。公務員試験の予備校、東京アカデミーです。
先週のブログでは、「時事問題」の内容について取り上げました。
今回は、一般知能の中でも出題数の多い「文章理解」について取り上げます。この科目は受験者全体でも正答率が高い傾向にあるため、得点を稼いでおきたいところです。また文章読解や英語が苦手という方は、対策に時間がかかる範囲になりますので、しっかりと時間をかけて対策していきましょう。
それでは、出題内容について、分野ごとにまとめましたので、確認していきましょう!
現代文:
各試験において3〜6問出題されており,問題内容は論説文が中心となります。
出題形式は,文章の主旨や要旨,筆者の主張を問うなど,内容を把握するものが半数以上を占め,他には,文中の空欄にあてはまるものを問うもの(空欄補充),文章を並びかえて意味の通る内容にするもの(文章整序)が出題されています。
英文:
各試験において2 〜4 問程度出題されます。出題形式は,要旨を問うもの(内容把握)がほとんどで,文中の空欄にあてはまるものを問うもの(空欄補充)も頻出です。また,近年は文法や和訳を問う問題も増えているため,十分な対策が必要となります。
古文:
問題内容は和歌・随筆等で,単語の意味や文法を理解して,本文をおおまかに現代語訳できるとよいでしょう。出題形式は,主旨・要旨・筆者の主張や心情を問うものが大半です。
漢文:
国家一般職,裁判所職員一般職の試験で出題されることがあるので,該当する職種を受験される方は対策が必要です。
それでは,過去問を見ていきましょう!
次の文章の要旨として最も妥当なものはどれか。
生物はそれ以前に存在していたシステムを利用して新たな性質を獲得するものなので,後から考えるともっと合理的なやり方があるはずでも,そうなっていないことがあります。結構行き当たりばったりです。ですから,現在の生物のあり方を理解しようと思えば,過去の生物の進化の歴史を知っていた方がよいのです。
そういった観点から生物学を整理してみれば,生物現象を「暗記」するのではなく,「理解」することが可能になります。語呂合わせですら,意味を持ったものは覚えやすくなるのですから,生物現象がなぜ(Why)そうなっているのか,という知識に基づいて考えれば,多様な生物についても今までよりはもっとわかりやすくなることでしょう。
簡単に言えば,今の生物学の教科書は,「進化」という生物を貫く軸を考慮せずに,生物が示す現象をバラバラに置いた構成になっています。これでは,生物が示す現象を論理に基づいて「理解」するということができなくても仕方がありません。
学問とは,調べている現象について,体系立った理論に基づいて理解する行為です。この観点から見て,現在の生物の教科書は,生物について書かれたものではあっても,生物「学」のガイドにはなっていないのです。やれやれだぜ。
(長谷川英祐『面白くて眠れなくなる生物学』より)
1 現在の生物のあり方を理解するためには,過去の生物の進化の歴史を知っていた方がよい。
2 現在の生物の教科書は,進化を考慮していないという点では,適切なものだとは言い難い。
3 「理解」することが可能になれば,多様な内容も語呂合わせで「暗記」する必要はなくなる。
4 なぜ(Why)そうなっているのか,という知識に基づいて考えれば,なにごとも今までよりもっとわかりやすくなる。
5 学問とは,調べている現象について,体系立った理論に基づいて理解する行為である。
(2018 年 裁判所職員一般職(高卒者))
【解答】2
【解説】この問題は,要旨(この文章においてのもっとも伝えたい内容)を求める問題です。原則,この問題のような評論文においては,作者の一番伝えたいことは結論部分に述べられているパターンがほとんどです。実際,問題文の最後では「現在の生物の教科書は,生物について書かれたものではあっても,生物「学」のガイドにはなっていない」と書かれていますので,文章の流れから見ても一番適切と考えられます。
次回は「政治」の傾向と対策について取り上げます。それでは来週のブログもお楽しみに!
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