東京アカデミー横浜校
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こんにちは!東京アカデミー池袋校教員採用試験担当の渡辺です。
ここ数日は気温も下がって、街はすっかり冬の装いですね。もうすぐ12月を迎えます。「師走」は「師」と呼ばれる人も慌ただしく走り回る月だと言われています。
周りは慌ただしくても、教員採用試験の対策を進めている皆さんには、是非腰を据えてじっくり学習を進めていただきたいと思います。
さて、東京都教員採用試験結果の分析として、【養護教諭】について言及していきます。
2021年の試験結果は下記の通りです。
採用見込者数 |
受験者数 |
名簿登載者数 |
倍率 |
期限付任用教員 |
60 |
633 |
95 |
6.7 |
72 |
ちなみに2020年以前の過去3年の結果は以下のようでした。
採用見込者数 |
受験者数 |
名簿登載者数 |
倍率 |
|
2020 |
70 |
637 |
93 |
6.8 |
2019 |
80 |
744 |
88 |
8.5 |
2018 |
80 |
727 |
115 |
6.3 |
参考までに近隣の自治体の試験倍率は下記のようでした。
神奈川県 |
横浜市 |
千葉県・千葉市 |
埼玉県 |
9.0 |
5.2 |
5.1 |
5.7 |
■名簿登載者数・倍率
今年度も採用見込者数よりもかなり多くの名簿登載者を出しています。
これは養護教諭一種免許状が取得可能な大学は東京都を中心に都市部に集中しているため、Uターンを視野に入れた併願受験者が少なくありませんので、
辞退者を想定しての人数だと思われます。
一般的に小学校や中高各教科の倍率は、採用人数が大きく影響するため都市部が低倍率になりますが、養護教諭においては平均並みもしくは高倍率になっています。
東京都全体では3.2倍という結果になりますので、養護教諭は最終合格が決して易しくない校種・教科群に該当します。
■期限付任用教員名簿登載者数
また、選考の結果で《期限付任用教員名簿登載者》という他自治体では聞き及ばない表記がみられます。
これは選考の結果、不合格となった方のうち成績が上位で、希望する方は「期限付任用教員名簿」に登載され、年度途中で教員の欠員が生じた場合に、学校で正規教員と同じ内容(授業以外の校務分掌も担当します)で勤務することができます。
大きなメリットとしては、実際の任用の有無に関わらず、次年度の第一次選考が免除され、第二次選考(①集団面接、②個人面接)のみの受験となります。
期限付名簿に登載された全ての方が、次年度の選考試験を受験するというわけではないと思いますが、受験者数には相当数の一次選考免除者が含まれているというのが、東京都選考試験の特徴のひとつです。
二次選考の倍率は例年2倍弱で推移しておりますので、仮に二次選考受験者数の1/3程度が一次選考免除者と想定すると、一次選考からの名簿登載は数字以上に厳しいのが現状です。
■対策の目標
先日、2021年の試験で東京都養護教諭を現役で最終合格された池袋校通学講座受講生が結果の報告にきてくれました。
彼女曰く、専門教養は「他自治体と比べ易しめなので9割」、教職教養は「過去数年と比べると解きやすかったので8割」という出来だったということです。
また、論文は「講義課題をよく書き直し、取り組んでいたので自信がありました」とのことでした。
東京都については神奈川県のように合格最低点の公表はありませんので、聞き取り等での調査を基にした予測となりますが、
前述の発言からそれぞれ1割程度を引いた専門教養8割、教職教養7割程度が一次選考の通過ラインになるかと思われます。
どの科目も決して基準は低くないので、油断はせずにしっかり対策を講じておきましょう。
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