東京アカデミー東京校
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みなさん、こんにちは。公務員試験対策の予備校、東京アカデミーの公務員試験担当です。
本日も国家公務員「海上保安学校」のご紹介です。
皆さんは、かつて大人気を誇った漫画『海猿』をご存じですか?もう20年前の漫画ですから、ご存じないですかね(笑)?「海猿」とは、海上保安官の中でも、特に潜水士・機動救難士・特殊救難隊を指す作者の造語ですが、海上保安庁の公式Twitterでも、今も普通に使われています。
ドラマ・映画も大ヒットして、その頃は海上保安官志望者が増えるという現象も起こりました。諸事情により、ドラマや映画は配信などで見ることはできないようですが、興味のある方は漫画を読んでみてください。
主要試験のうち、基礎能力試験(=教養試験)、作文試験、人物試験(個別面接)については、今後当ブログで順次、傾向と対策についてご説明しますので、今回は学科試験のみを取り上げます。
学科試験はいずれも多肢選択式(マークシート)で、航空運航システム・情報システム・管制各課程は、数学Ⅰ・Ⅱ・A・Bと英語Ⅰ・Ⅱが各13題・合計26題120分(管制課程は、各13題60分ずつに分けて実施)。海洋科学課程は、これに物理基礎・物理13題が加わって合計39題180分で実施されます。
いずれも2021年度は、文部科学省から平成21年に告示された高校学習指導要領に基づく出題でしたが、旧課程で履修した受験生に配慮して、以下のように一部の範囲を除外して出題されました。2022年4月から高校1年生になる方が高校3年生になる2024年度は、平成30年告示高校学習指導要領に基づく出題になると思いますが、同様の配慮があるでしょう。
・英語:コミュニケーション英語Ⅰ/コミュニケーション英語Ⅱ
・数Ⅰ:数と式/図形と計量/2次関数(「データの分析」は出題しない)
・数Ⅱ:いろいろな式/図形と方程式/指数関数・対数関数/三角関数/微分・積分の考え
・数A:場合の数/確率とその基本的な法則/独立な試行と確率/三角形の性質/円の性質(「条件付き確率」「作図」「空間図形」は出題しない)
・数B:数列/ベクトル(「確率分布と統計的な推測」は出題しない)
・物理基礎:運動の表し方/様々な力とその働き/力学的エネルギー/熱/波/電気(「物体の運動とエネルギーに関する探究活動」「エネルギーとその利用」「物理学が拓く世界」「 様々な物理現象とエネルギーの利用に関する探究活動」は出題しない)
・物理:剛体のつり合い/気体分子の運動/波の伝わり方/音/光(「曲線運動の速度と加速度」「斜方投射」「運動量」「円運動と単振動」「万有引力」「波に関する探究活動」「電気と磁気」「原子」は出題しない。
出題の難易度は、大学入試問題集の基礎~標準レベルです。対策としては、過去問題の確認 ⇒ 大学受験用参考書・問題集などで学習 ⇒ 過去問題を解くという流れで良いでしょう。
入校後のカリキュラムを考えると、英語も理数系も強い方が良いでしょう。過去問題は公表されていますが、出題例は下記のリンクを参照してください。
試験問題例 海上保安学校 保国家公務員試験採用情報NAVI (人事院)
なお、公務員試験も近年は面接重視になりつつありますが、海上保安学校は配点比率から比較的学力重視と言えます。
2021年度は未公表のため、2020年度を掲載します。また、東京アカデミーでは、受講生用データとして、1次受験者数、1次合格者数も情報収集により把握しておりますが、ここでは海上保安学校が一般公開しているデータのみ掲載させていただきます。
2020年度 |
採用予定者数 |
申込者数 |
最終合格者数 |
倍率 |
船舶運航システム課程 |
280 |
3,310 |
556 |
6.0 |
航空課程 |
25 |
309 |
32 |
9.7 |
情報システム課程 |
60 |
195 |
63 |
3.1 |
管制課程 |
20 |
83 |
26 |
3.2 |
海洋科学課程 |
15 |
86 |
18 |
4.8 |
申込者数=1次試験受験者数ではなく、申込だけして受験しない方もいるので、実質倍率はもっと低いとだけ申し上げておきましょう。
東京アカデミーでは、学科試験以外、全ての対策が授業で可能です。
海上保安大学校は12/6(月)のブログでご紹介しますね!