東京アカデミー札幌校
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北海道・札幌市教員採用を目指されているみなさん、こんにちは。
札幌校教員採用チームの永森です。
令和3年10月4日「いじめ対応-1」、同10月19日「いじめ対応-2」の札幌校ブログにて触れた「不登校」・「いじめ」対応に関連する重要な内容が、10月13日発布の文部科学省「問題行動・不登校調査」にて明らかになっています。こちらの調査は毎年実施されており、例年10月中旬~下旬にかけて公表されています。教員を目指す皆さん全員が、この厳しい現実と向き合わなければなりません😣
いじめ認知件数(全国)は前年比▲15,6%減とは言え51万7千件にも上る件数、不登校は19万6千人で8,2%増。本調査資料では随所に「新型コロナウイルス感染拡大防止」に伴う「一斉休講」の影響が示されています。また、自殺に至る事例は過去最多となっています。「この痛ましい現実を絶対に減少させなければならい!」という強い思いを、みんなで共有していきましょう。
参照:令和2年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(文部科学省HP)
同調査結果資料自体はグラフなどが多用されており非常に見やすい資料ですが、全27ページに渡りかつ全てが重要事項であり、その情報量は膨大です。時代が変われど2次試験対策、そして皆さんが子ども・生徒たちと向き合う上での最重要課題ですから、早めにプリントアウトし通読⇒精読(繰り返し)して下さい。
以下、同資料P2から一部抜粋させていただきます。これらの数値をまず認識し、P3~27の各「状況」・「背景」考察で正しい理解を深めることが必要です。
【調査結果のポイント】
1 いじめ
小・中・高等学校及び特別支援学校におけるいじめの認知件数は517,163件(前年度612,496件)であり,前年度に比
べ95,333件(15.6%)減少。児童生徒1,000人当たりの認知件数は39.7件(前年度46.5件)。
3 長期欠席(長期欠席のうち小中学校における不登校)
小・中学校における不登校児童生徒数は196,127人(前年度181,272人)であり,前年度から14,855人(8.2%)増加。
在籍児童生徒に占める不登校児童生徒の割合は2.0%(前年度1.9%) 。
過去5年間の傾向として,小学校・中学校ともに不登校児童生徒数及びその割合は増加している(小学校H27:0.4%
→ R02:1.0% ,中学校H27:2.8%→ R02:4.1%)
5 自殺
小・中・高等学校から報告のあった自殺した児童生徒数は415人(前年度317人)で,調査開始以降最多となっている。児童生徒の自殺が後を絶たず大幅に増加していることは,極めて憂慮すべき状況である。
続けて「文部科学省としての対策」も述べられていますが、実際の対応に当たるのは現場の教員の皆さんと保護者の方々です。いじめ撲滅に向けての対応力において、ご自分はどこが長けていて、どこがまだ足りていないのか、を一度しっかりと自己分析して下さい。なお自己分析は「ご自分で行う=セルフチェック(主観的評価)」と「他者から評価してもらう=アクティブチェック(客観的評価)」の両方を試みて下さいね。
札幌校通学講座でも、『この厳しい現実に立ち向かう通学生の方のモチベーションを上げ、正しい根拠に基づいた講義展開・自己分析指導をしなければ!』という思いで、身を引き締めて対応に当たらせていただいています