東京アカデミー東京校
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新年明けましておめでとうございます!🌄東京校公務員チューターです。今回はミクロ経済学です。宜しくお願い致します。
ミクロマクロを合わせた経済学は法律学系科目と並んで専門科目の主要科目になっています。ほぼすべての試験で出題されるので、対策は必須と言えます。基本的な対策方法としては計算問題を多くこなしていくことだと思います。勿論理論も大切ですが、計算の中で理論を確認していった方が、理解のスピードも速くなるからです。私は講師の方にそういわれて初学から経済学をやってきましたが、最終的には専門科目の中では憲法に次ぐ得意科目になっていました。
また、グラフなどの移動はテキストの図だけだと理解がしづらいところがあるので、しっかりと講義に出席して講師の方が図を動かしてくれるのを見て学ぶ事も大切ですね。
無差別曲線と予算制約線の関係、最適消費計算、代替効果・所得効果、財の見分け、需要の価格弾力性あたりは絶対に覚えておく必要があります。最適消費計算は公式が使える場合と使えない場合があるので、後述する消費者理論の応用とともに計算が出来るようにしておきましょう。
生産者理論はとにかく費用曲線と、収入曲線の理解が大切です。TC、AC、MCなどの費用とP、TRの収入を理論としてだけでなく、図でも表すことが出来るようにしておくといいと思います。その理解が終わった後に損益分岐点・操業停止点の理解と計算を進めていきましょう。その他の部分は講師の方が触れた所だけさらっておくくらいで大丈夫です。
市場の均衡は全ての項目が大事です。需要曲線と供給曲線の関係・シフト、市場の調整過程、余剰分析、ボックスダイアグラムのパレート最適など良く問われる分野が多くあります。特に調整過程は簡単に1問とることが出来るので是非覚えましょう。
独占市場、複占・寡占市場の均衡、ゲーム理論の3つは必須です。独占はとにかくMR=MCの形が重要です。均衡はクールノーとシュタッケルベルグは確実に覚えましょう。その他の範囲としては屈折需要曲線と独占的競争が出る可能性があったらしいので一通り勉強しました。
この単元は計算はほとんど必要有りませんでしたが、その分理論の理解が必要でした。費用逓減産業は2つの価格形成原理の資源の分配、採算などの特徴を押さえる事、外部不経済はグラフで死荷重などの図示が出来るようにして、ピグー的政策による改善なども頭に入れておきましょう。公共財は財の種類と性質は勿論のこと、等量消費計算も行えるようにしておきましょう。情報の非対称性は特に何もありません。覚えるだけです。
この単元では異時点間消費や期待効用仮説などの計算問題も必要ですが、ミクロ経済学の計算式は微分して=0にすると解ける問題が多いと講師の方から聞き、消費者理論の問題を全てこちらの方法で解き直したりしていました。
比較生産費説の表の理解が少し難しいです。絶対優位と比較優位の違いを混同しないようにしましょう。貿易政策と余剰分析は良く出題されるので必ずやっておきましょう。逆に貿易理論は全くやりませんでしたし、出題も無かったのでやらなくていいと私は思います。
ミクロ経済学はマクロ経済学と比べても難しい理論や計算が無く、得意にしやすい科目だと思います。最初の方に計算をこなしていった方が良いという話をしていましたが、実際にデータを取ってみると面白いことが分かってきます。
特別区はコーナーに置いてある一番古い過去問の2003~2011までは計算が14問、理論が23問だったのですが(特別区は昔はミクロマクロ合同で6問だった時があるので合計が5の倍数にならない)、2012~2021の直近10年では計算と理論が25問ずつになっていて、計算問題の比重が増えていることが分かります。
国家一般職はさらに傾向が顕著で、2004~2011までは計算が30問、理論が6問です(こちらも昔はミクロマクロそれぞれ7問だった時があるので5の倍数にならない)。2012~2021は計算が47問、理論が3問となっていて、国家一般職は計算が出来ないと勝負にならないということですね。
この2つの過去問を見たり、実際に今年本試験を解いて思ったことは、特別区は90分という短い時間で解くため、問題も基本事項が多い傾向にあり、基礎が問われる試験だと思います。一方で国家一般職は180分もあるので、問題も複雑です。式をいろいろ工夫して正解を導き出す応用力が求められていると思います。
マクロの傾向も調べてあるのでマクロ経済学対策のブログで書きたいと思います。
このように過去問から見て対策を立てていくのも非常に重要だということを行政法のときにもお話ししました。是非受講生の方は過去問コーナーを訪れてみてくださいね。