東京アカデミー大阪校
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こんにちは、東京アカデミー大阪校でございます。
第35回国家試験の弊社自己採点会にて正答率が高かった問題をご紹介する「高正答率過去問アタック!」
てんかん食とその摂取により生じる代謝に関する記述である。最も適当なのはどれか。1 つ選べ。
⑴ 高炭水化物・低たんぱく質食である。
⑵ 摂取により、血中3 −ヒドロキシ酪酸値が低下する。
⑶ 摂取により、血液pH が上昇する。
⑷ ケトン体は、筋肉で合成される。
⑸ ケトン体は、脳で利用される。
正答)5
●ポイント●
・てんかん食に関する出題は、今回初めてである。てんかんとは、「種々の成因によってもたらされる慢性の脳疾患であって、大脳ニューロンの過剰な発射に由来する反復性の発作(てんかん発作)を主徴とし、それにさまざまな臨床症状及び検査所見が伴う」と定義され、小児期〜青年期、及び老年期に発症することが多い。
・ケトン体とは、アセト酢酸、3 -ヒドロキシ酪酸、アセトンの総称である。脂肪酸のβ酸化によって生じたアセチルCoA のうち、クエン酸回路で処理できない過剰のアセチルCoA は、主に肝臓のミトコンドリアでケトン体に合成される。
・pH が7 より低い場合を酸性、pH7 を中性、pH が7 より高い場合をアルカリ性という。
食物アレルギーに関する記述である。最も適当なのはどれか。1 つ選べ。
⑴ 乳糖不耐症は、Ⅰ型アレルギーである。
⑵ オボアルブミンは、加熱により抗原性が低下する。
⑶ グルテンは、加熱により抗原性が増大する。
⑷ 鶏卵アレルギーでは、鶏肉を除去する。
⑸ 大豆は、特定原材料として表示する義務がある。
正答)2
●ポイント●
・食物アレルギーの多くはIgE 抗体が関与するⅠ型アレルギーである。
・乳糖不耐症には、先天性(先天的にラクターゼが欠損)のものと二次性のものがある。二次性乳糖不耐症は、細菌やウイルスに感染して腸管粘膜が傷害され、一時的にラクターゼ活性が低下することにより発症する。
・小麦粉に水を加えてこねると粘性が生じる。これは、小麦たんぱく質のグルテニンとグリアジンの分子が結合し、網目構造をもったグルテンが形成されるためである。
※上記、第35回正答率は、弊社実施の「第35回管理栄養士国家試験本試験採点会」参加者3,487名の集計データによるものです。実際の国家試験の正答率ではございません。