東京アカデミー大阪校
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みなさん、こんにちは。公務員試験の予備校、東京アカデミーです。
先週のブログでは、「日本史」の出題傾向と対策について取り上げました。
今回は教養試験「世界史」の出題傾向と対策について取り上げます。
世界史においては,やはり西洋史が頻出分野です。さらに限定すると,ヨーロッパ史は15〜19世紀にかけての動きに関係した出題が多く見られます。これらの時代の革命・戦争・会議・条約など一連の流れは確実につかんでおきましょう。2つの世界大戦や中世の出来事に関する問題も出題されているので,過去問でしっかり対策しておきたいところです。中国史については,王朝名・年代・首都と建国者・政策などを区別しておさえておきましょう。
近年の試験で出題数の多い国・地域は以下の通りです。
中国史、イギリス史、イタリア史、アメリカ史、西アジア史、フランス史
ただし,各時代(あるいは各国)を通してある事柄について問われることもあるので,主題別に整理しておく必要もあります。学習法として最も効率的なのは,やはり高校の教科書を復習することです。問題の難易度はさほど高くないので,基礎知識と時代の流れをしっかり把握しておけば,おおよその問題には対応できるでしょう。
それでは,過去問にチャレンジしてみましょう!
20世紀の中国における次のア~オの記述のうち,下線部分が妥当なものが二つある。それらはどれか。
ア 1910年代,辛亥革命が起こった。この革命により中華民国が建国され,清は滅亡した。
イ 1930年代,日本は満州国の実質的な支配を固めた。この後日中戦争が起きたが,この戦争は数か月のうちに中国側の勝利で終結し,日本は満州国をはじめ中国大陸から撤退した。
ウ 第二次世界大戦後,国民党と共産党の間で内戦が生じた。この内戦は両党の和平が実現することで終結し,両党は協力して中華人民共和国を建国した。
エ 1960年代,毛沢東は文化大革命を開始した。この革命で,党の幹部や知識人などの多くが批判・追放され,深刻な社会問題となった。
オ 1990年代,イギリスから香港が返却された。返却後,中国は約束していた「一国二制度」を実施せず,即座に社会主義制度を適用した。
1 ア,ウ
2 ア,エ
3 イ,ウ
4 イ,オ
5 エ,オ
(2020年 地方初級)
解答 2
ア 正しい。1911年に辛亥革命が起こり,1912年に中華民国が成立し,清が滅亡した。
イ 誤り。日中戦争は1937年,日中両国が衝突する盧溝橋事件を契機に始まり,その後戦線は拡大し,太平洋戦争に発展した。
ウ 誤り。1946年に始まった国共内戦は1949年,共産党の勝利で終結した。共産党が中華人民共和国を建国し,国民党は台湾に逃れた。
エ 正しい。1966年から77年まで続いた文化大革命(プロレタリア文化大革命)では全国的に社会機能が混乱し,膨大な死傷者を出した。
オ 誤り。1997年に香港が中華人民共和国に返還されたが,50年間は香港の経済や政治制度が維持される一国二制度が認められ,資本主義制度が続いた。最近は中国政府の干渉もあり,この制度が揺らいでいる。
次回は年内ラスト12/25更新「時事対策②」です。経済においての時事問題を取り上げます。それでは来週のブログもお楽しみに!
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