東京アカデミー立川教室
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論文に関することは以前もお話ししましたが、特別区では論文の配点比率がかなり高いと言われているので、ここでは特に特別区向けのお話をしていきたいと思います。
私は特別区の論文の練習をする際に、ただ論文を書くだけではなく、その時に特別区が抱えている問題や、注目されている政策などをしっかりと調べ、それがどのようなものなのか理解するように心がけていました。なぜなら、特別区は例年、その時に特別区で問題となっていることや、注目されている政策に絡めた時事的なテーマが出題されるからです。そのため、そのテーマを、「特別区」という視点から捉え、理解することができないと論文を展開していくが難しくなってしまいます。それゆえに、日頃から様々な区のホームページを見たりして、これは論文に出てもおかしくないな、という問題などに目を付けておくことが大切なのではないかと思います。また、ゼロから情報を探すのが難しいという人は、ネットで「特別区 ○○年度 論文テーマ予想」などと検索すると、近年特別区で注目されており、論文で出そうなテーマをまとめているサイトがある場合もあるので、そのようなものを利用しても良いかもしれません。しかし、このようなサイトは、予備校の講師が作っている場合もあれば、素人が作っている場合もあります。そのため、全て鵜呑みにするのではなく、それを参考に、詳しい情報は自分で調べていくのが良いのではないかと思います。
また、私が特別区の論文を書く際に意識していたことは、実際にどこかの区で行われている政策を、例として論文の中に入れ込むことです。論文では自分の考えを論じていくことが大切ですが、実際にその時に行われている政策を文中に入れることで、説得力が高まります。また、自分は特別区のことをよく知っているんですよ!ちゃんと調べていますよ!というアピールにも繋がります。そのため、私は論文のテーマを予想する際に、それと一緒にそのテーマに絡めた政策をいくつかメモして覚えておくようにしていました。実際、私が受験した年の特別区の論文のテーマのうちの一つはSDGsについてだったのですが、私の論文予想テーマの中にこれは入っていました。また、SDGsが出た場合、私が文中に入れ込もうと思っていた政策は豊島区がSDGs未来都市に選定され、様々な取り組みを行っていること、また具体的なものとしてはSDGsに関連して、フードロスやごみの削減に取り組んでいる飲食店を「食べきり協力店」として認証していること、などです。そしてこれらの政策をメモしておいたおかげで、本番この二点を文中に入れ込むことができました。論文に割ける時間は限られていると思いますが、どのようなテーマが出ても関連する政策に絡めて論文を書くことができれば、さらに説得力が増すのではないかと思います。
また、特別区の近年の問題傾向は「○○〇について~~特別区の職員としてどのように取り組むべきか,あなたの考えを論じなさい。」というものです。そのため、特別区職員としてできる範囲の事を書かなければいけません。例えば、「法律を変えるべき!」「全国的にこのような政策を実施する!」という規模のものは特別区職員としてできることではありません。このような実現不可なことを書くのは「特別区職員として~」というテーマからは外れてしまうためあまり良いとは言えません。自治体単位でできることは何か?また、国ではできないが、自治体単位ではできることは何があるか?ということを意識しながら自分の意見を述べていくことが大切なのではないかと思います。