東京アカデミー青森校
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こんにちは。東京アカデミーの佐井です。
本日は、青森県内の市役所で、従来の公務員試験から切り替わってきている「SPI3」「SCOA」についてお話しさせていただきます。
近年、全国の自治体で、公務員試験(教養試験)の代わりにSPI3やSCOAを実施する自治体が増えてきています。
青森県内の自治体でも以下のように毎年公務員試験から移行している自治体が見られ、その自治体を第1志望とする場合、どのように対策を進めるとよいのかをアドバイスしたいと思います。
2019年度より以降 黒石市
2020年度より移行 むつ市
2021年度より移行 五所川原市・平川市
SPI3テストセンター 黒石市・五所川原市
Webテスティング(SPI3) むつ市
SCOA(テストセンター形式)平川市 ※
※平川市の試験案内にはSCOAとはっきり明記されていませんが、出題内容からSCOAと推測
出題レベルはいずれも中学高校レベルとなっており、公務員試験よりも難易度はグッと低くなります。
また、SPI3よりもSCOAの方が易しく、平川市の受験案内には「公務員試験対策不要」と明記されています。
SPI3は『知能検査』、SCOAは『学力検査』の要素が大きく、SPI3の方が難易度が高くなります。。
出題される科目は、SPI3が「言語」「非言語」「英語」「構造的把握」で、SCOAが「言語」「数理」「論理」「英語」「常識(社会・理科)」となっており、全般が出題される公務員試験よりも対策科目が少なくなります。
SCOAは、SPI3には出題されない「理科(自然科学)」「常識社会(社会科学)」の出題があるのが大きな特徴です。
また、SCOAでは、英語で長文は出題されません。
解答時間はSPI3が35分であるのに対し、SCOAは60分(平川市の場合)となり、問題数に対して解答時間が短いのが特徴です。
基本的に1問30秒~1分でどんどん解答していくことが求められます。
「公務員試験対策不要」としている受験案内もありますが、対策不要ということではありません。
必ず試験の全体を網羅し、苦手分野を克服してください。
ある程度正解できるようになったら、今度は時間を測って問題集を解きましょう。
第1志望の自治体が、SPI3やSCOAだから、この試験の対策だけに絞るというのは、リスクがあると思われます。
理由その① 受験先が限定されてしまう
SPI3やSCOA試験を課す自治体はまだまだ少なく、単に対策が取りやすいからということでSPI3やSCOAだけに照準を絞ると、他の公務員試験との併願が難しくなります。
理由その② 公務員試験の内容と似ている
公務員教養試験の対策を取ることで、SPI3やSCOA対策にもつながっています。
SPIの非言語分野と公務員試験の判断推理、数的推理、資料解釈が似ています。
また、SPIの言語分野と公務員試験の文章理解が似ています。
いずれも公務員試験の出題レベルが高いですが、公務員試験の基礎を学習することにより、SPI3やSCOA対策にもつながっています。
公務員試験の対策を取ることで、その他の教養系の公務員試験(その他の市役所、国立大学法人等職員)の併願が可能になります。
理由その③ 倍率が高い
SPI3やSCOA試験を課す自治体は受験者が多くなり、その分、受験倍率も倍率も高くなります。
黒石市一般行政職の2020年度の倍率は19.2倍、むつ市上級行政の2021年度の倍率は22.0倍とかなり高くなっております。
公務員試験の基礎知識を学習することはSPI3やSCOA試験にもつながります。
「とにかく受験できる公務員試験は受験したい!」という方は、公務員試験、SPI3、SCOAと分けて学習するのではなく、公務員試験対策を進め、それぞれの試験の模試や演習問題で各試験の最終調整を取るという考え方で進めるとよいでしょう。