東京アカデミー難波教室
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公務員試験の予備校,東京アカデミーです。
先週のブログでは,「模試の活用方法」について取り上げました。この時期からの模試の受験目的や活用方法について取り上げました。
さて今回は教養試験「地理」の出題傾向と対策について取り上げていきます。
地理の出題数は,国家公務員,地方公務員ともに2問前後となっており,出題数はあまり多くありません。そのためあまり時間をかけず,効率的に勉強していく必要があるでしょう。
出題内容では,各国・各地域の地誌(気候・地形・民族・言語・宗教・産業などの特色)を問う出題が多いため,主要都市,地域の地勢はきちんと把握しておく必要があります。世界の地理からの出題が多くなっており,日本の地形・気候・地誌についても出題されるようになってきているので,疎かにはできません。また統計値や地図,雨温図を使った問題も出題されており,地図帳や統計資料などを利用して必ず確認することが大切です。そのため,高校の教科書の見直し,自分で白地図や表を使って視覚的に整理することが,効果的な学習法と言えるでしょう。
地理の主な出題範囲
地球環境,気候と土壌,世界の人口,農業,林業・水産業,鉱産資源,工業,世界の諸地域(アジア・アメリカ・オセアニア)など
それでは,過去問にチャレンジしてみましょう!
様々な地形に関する記述として最も妥当なのはどれか。
1 造山活動が衰えた後に長時間侵食され,なだらかな地形になった山地を古期造山帯といい,環太平洋造山帯やアルプス=ヒマラヤ造山帯がその例である。
2 河口付近では河川の流れが弱まり,そこに細かい砂や泥が堆積(たいせき)して両岸に自然堤防ができる。自然堤防は微高地であり,その手前付近には砂嘴(さし)と呼ばれる水はけのよい平野が広がる。
3 谷底が川によって下向きに侵食されると,階段状の河岸段丘となる。この河岸段丘が土地の沈降や海面の上昇によって沈水すると,平坦な地形の連なる海岸段丘となる。
4 カール(圏谷)は,火山の噴火によってできたすり鉢状の窪地である。カールに海水が侵入し,円形の湾になった地形はフィヨルドと呼ばれる。
5 石灰岩から成る地域では,雨や地下水が石灰岩を侵食(溶食)することにより,カルスト地形が発達する。侵食が進むと,その地下では鍾乳洞が形成される。
(2020年 海上保安学校)
解答 5
【解説編】
1 誤り。
環太平洋造山帯やアルプス=ヒマラヤ造山帯は,現在も造山運動が続いている新期造山帯の例である。
2 誤り。
河口付近に細かい砂や泥が堆積すると,三角州と呼ばれる低湿な地形が形成される。自然堤防は氾濫原(はんらんげん)において河川の両岸にできる微高地であり,その背後には水はけの悪い後背湿地(こうはいしっち)が広がる。砂嘴(さし)とは海に突き出た細長い地形のことで,沿岸流により運ばれた砂礫(されき)が堆積してできる。
3 誤り。
河岸段丘(河成段丘)は谷底平野を流れる河川地域に形成される。河岸段丘は海岸沿いに沿って形成される階段状の地形で,土地の隆起や海面の低下によって生じる。
4 誤り。
カール(圏谷)は氷河の浸食によって形成されたすり鉢状の窪地であるフィヨルド(峡湾)は土地の沈降や海面の上昇によってU字谷(氷河に浸食されてできた氷食谷)に海水が入り込んで形成された狭く奥深い湾である。
5 正しい。
カルスト地形には鍾乳洞の他,すり鉢状の窪地であるドリーネ,ドリーネが連続して大規模な窪地となったウバーレ,岩柱が林立するカレンフェルトなどの地形がある。
次回は1/22(土)更新「国語」の傾向と対策についてです。次回もお楽しみに!
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