東京アカデミー名古屋校
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東京アカデミー名古屋校です。
公務員試験で関連分野が出題されそうな11月の時事をお届けします。
なお、時々出てくる弊社オリジナルの高卒程度公務員試験対策専用参考書『オープンセサミ』シリーズのページ数は、いずれも最新版の場合です。
★11/1 東京オリンピックのマラソン・競歩 札幌開催決定
国際オリンピック委員会(IOC)、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会、東京都、政府による協議が都内で開かれ、暑さ対策のためオリンピックのマラソン・競歩の開催地を札幌市に変更することで決着。当初この案に反発していた東京都の小池百合子知事は「合意なき決定」としながらも、開催地変更に伴う新たな費用を都が負担しないこと、都と組織委員会が支出したマラソン・競歩関連の経費で他の目的に活用できないものは都が補償を受けること等を条件に変更を容認。オリンピックのマラソンが開催都市以外で実施されるのは史上初。
⇒ 上記の記事が直接筆記試験で出題される可能性は高いとは言えませんが、2020年度の公務員試験では過去のオリンピック開催地や開催地にまつわることを尋ねるような問題が出題されてもおかしくないと思います
★11/4 アメリカがパリ協定からの離脱を表明
ポンペオ米国務長官は、アメリカが地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱を国連に正式通告したと発表。パリ協定は2015年12月にパリ開催の国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)で採択され、アメリカを含めて188カ国が参加している。協定の目標は、地球の気温上昇を産業革命前と比較して2度未満より「かなり低く」抑え、1.5度未満に抑えるよう「さらに努力をする」ことだが、アメリカが離脱すると達成の困難度は非常に高くなる。トランプ米大統領は2017年6月、「米国の労働者に不利益を強いる」として離脱方針を表明していた。実際の離脱は、1年後の2020年11月4日以降。
⇒ 環境問題の基礎知識は、参考書オープンセサミ『政治・経済・社会』の「第3編社会」の「4地球環境問題(P.257~P.270)」で確認しましょう!
★11/6 一票の格差、7月の参院選「合憲」広島高裁松江支部
「一票の格差」が最大3.00倍だった7月の参院選は投票価値の平等を定めた憲法に反するとして、弁護士グループが選挙の無効を求めた訴訟の判決が広島高裁松江支部で出され、裁判長は「合憲」と判断、選挙無効の請求を棄却した。7月の参院選の「一票の格差」訴訟は、2つの弁護士グループが全国14の高裁・支部に起こしており、今回の判決で「合憲」が8件、「違憲状態」が2件となった。
⇒ 一票の格差と訴訟については、参考書オープンセサミ『政治・経済・社会』のP.78「議員定数不均衡問題」をチェック!
★11/9 ベルリンの壁崩壊30年
東西冷戦の象徴「ベルリンの壁」が1989年11月9日に崩壊してから9日で30年を迎え、ベルリン市内で記念式典が開かれた。旧東ドイツ出身のメルケル首相は「自由や民主主義は当たり前にあるものではなく、守られていくものだ」と訴えた。ドイツは壁崩壊の翌年に統一を果たしたが、旧東西ドイツ地域の格差は依然解消されていない。9月末にドイツ政府が発表した調査結果では、旧東ドイツ地域で自らを「2級市民」だと感じている人が57%、東西ドイツの統一が成功したと考える人は38%にとどまる。ベルリンの壁崩壊により、東ヨーロッパ各国で共産党独裁政権が瓦解し、民主主義・資本主義の勝利と言われたが、現在では極右の台頭や経済格差などにより、再び世界とその国々は分断の危機にある。
⇒ 東西冷戦については参考書オープンセサミ『日本史・世界史・地理』の「第二次世界大戦後の世界」の「1)東西陣営の対立(P.178~P179/頻出度A)」、東西ドイツの統一と東ヨーロッパの情勢は「冷戦終結と現代世界の動向」の「1)冷戦の終結(P.182/頻出度C)」などを確認しましょう。
★11/10 天皇即位 祝賀パレード実施
天皇の即位を披露する「祝賀御列(しゅくがおんれつ)の儀」が都内で行われた。当初10/22の「即位礼正殿の儀」の後に実施予定だったが、台風19号による深刻な被害を受けて延期されていた。天皇・皇后は皇居から赤坂御所までの約4.6kmのコースを約30分オープンカーで進み、沿道には11万9000人(政府発表)が詰めかけた。5月の即位から続いた国事行為としての「即位の礼」の一連の儀式は今回で全て終了。
⇒ 先月も書きましたが、参考書オープンセサミ『政治・経済・社会』のP.23を確認しておきましょう!
★11/16 皇居で大嘗祭の祝宴「大饗の儀」
天皇が大嘗祭(だいじょうさい)の中心的儀式「大嘗宮(だいじょうきゅう)の儀」(11/14・15)の参列者を招いてもてなす「大饗(だいきょう)の儀」が皇居宮殿の「豊明殿(ほうめいでん)」で行われた。
※大嘗祭:毎年11月に行われる五穀豊穣(ごこくほうじょう)・国家安寧を祈る「新嘗祭(にいなめさい)」の中で、即位後初めて行う儀式をいう。
★11/18 Yahoo!とLINEが経営統合発表
Yahoo!の親会社ZホールディングスとLINEは、アメリカのGAFA(Google/Apple/Facebook/Amazon)や、中国のBAT(バイドゥ/アリババ/テンセント)に対抗しうる巨大プラットフォーマーを目指して、来年10月までにの経営統合で基本合意したと発表。両社の利用者は国内で計1億人超となり、通販(EC)、金融(FinTechフィンテック)、SNSなどのあらゆるインターネット・サービスを担うIT企業が誕生する。
⇒ 筆記試験では具体的な企業名は出題されませんが、プラットフォーマーやフィンテックといった用語は出題されてもおかしくありません。併せて、公正取引委員会についても知っておくと良いかもしれません。
※プラットフォーマー:サービスの基盤(プラットフォーム)となるシステムやサービスをユーザーあるいは他の企業に提供する事業者。日本では、インターネット上で大規模なサービスを提供する巨大IT企業を指す意味で用いることが多い。
※FinTech:Finance(金融)+Technology(技術)の造語。ICT・AI・ビッグデータ等と結びついた革新的・先進的な金融関連サービス全般を言う。身近な例では、スマートフォンなどを使った送金など。
★11/20 安倍首相が桂首相を抜いて、在任期間で憲政史上最長
第1次安倍政権と合わせて通算2,887日となり、大正期に3回首相を務め、これまで憲政史上最長だった桂太郎元首相の通算在任期間(2,886日)を上回った。ちなみに、3位以下は、佐藤栄作(2,798日)、伊藤博文(2,720日)、吉田茂(2,616日)、小泉純一郎(1,980日)等。
⇒ 通常“憲政史上”とは、日本では大日本帝国憲法(日本国憲法ではない)の施行以降を指します。
⇒ 伊藤博文、桂太郎、吉田茂、佐藤栄作といった首相の業績や明治・大正・昭和・平成の政治史を、オープンセサミ『日本史・世界史・地理』の「第1編日本史」の「4.近・現代の社会と文化」で確認しておいても良いかもしれません。
★11/22 韓国政府GSOMIA(ジーソミア:日韓軍事情報包括保護協定)を条件付き維持へ
日本が、安全保障上の懸念無く輸出手続上の優遇措置が受けられる「ホワイト国」から韓国を除外する政令改正を8/2に閣議決定、8/7に公布(8/28施行)したことを受け、8/22に韓国は日本と軍事上の機密情報を共有するGSOMIAを延長せず破棄すると発表していた。しかし、アメリカの強い要請もあり、失効期限まであと6時間というところで、上述の輸出管理規制の撤回を巡る日韓協議が続く限り破棄を凍結すると表明。
★11/26 国連環境計画(UNEP/本部:ナイロビ)温室効果ガス排出量 過去最大と発表
国連環境計画は、2018年の世界の温室効果ガス排出量が二酸化炭素(CO2)換算で過去最大の553億トンに上ったとする報告書を発表。排出量は過去10年、毎年平均1.5%ずつ増えており、来年から2030年まで毎年7.6%ずつ温室効果ガスの排出量を減らさないと、「パリ協定」の目標を達成できないと警告。日本に対しては、石炭火力発電所の新設中止や既存施設の段階的廃止などの対策を求めている。
⇒ 先ほどと同じですが、弊社の参考書オープンセサミ『政治・経済・社会』の「第3編社会」の「4地球環境問題(P.257~P.270)」で確認しましょう!
★11/29 法務省『令和元年版 犯罪白書』を公表。刑法犯は戦後最少、再犯率は過去最悪。
2018年の刑法犯認知件数は81万7,338件、検挙者数は20万6,094人で、いずれも戦後最少を更新。刑法犯認知件数はピークの2002年と比べて4分の1。刑法犯の検挙率(=検挙件数/認知件数)は2001年を底に上昇が続き、2018年は37.9%。DV(ドメスティック・バイオレンス)の検挙件数は1989年の約12倍の8,229件、児童虐待の検挙件数は2003年の6.5倍の1,380件に上る。インターネットを介した詐欺や児童買春、ストーカー犯罪の増加が平成30年間の特徴で、特に昨年のストーカー犯罪は約1,600件で、2011年の2倍となっている。検挙者のうち再犯した人の割合を示す再犯者率は、前年より0.1ポイント増えて48.8%で過去最悪となった。
⇒ 報道発表はされましたが、総務省のホームページにはまだ『令和元年版 犯罪白書』は掲載されていません(ただし、“『令和元年版 犯罪白書』のあらまし”は掲載されています)。法務省や警察官を目指す方は、必ず下記リンクからチェックしましょう。
法務省 犯罪白書
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