東京アカデミー大宮校
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こんにちは、東京アカデミー大宮校の国家試験担当です。
本日より通年講座の募集要項を東京アカデミーHP上で閲覧できるようになりましたので是非、ご確認ください。すでに資料をご請求いただいている方には3月下旬までにご自宅に届くかと思いますので今しばらくお待ちくださいませ。
さて、第35回試験に向けてすでに学習を始められている方も多いと思います。本日は東京アカデミー大宮校の通年講座(通学・対面式)を担当される張先生に、第34回国家試験の分析をしてもらいました。是非、今後の学習にお役立てください。
全体としては、基礎的な問題が多かったという印象ですが、一部、法改正や時事性の高い問題もあり、社会の変化に敏感であることが要求される問題が多く見受けられました。
午前科目で受験生の得点率の低かったのは、「現代社会と福祉」と「権利擁護と成年後見制度」でした。また、「地域福祉の理論と方法」は、全体的にある程度の得点はありましたが、問題の一部に、得点率の低いものがありました。午後科目では、極端に得点率の低い科目はありませんでしたが、一部に難度の高い問題がありました。
「現代社会と福祉」で正答率が低かったのは、イギリスの歴史の分野と国連が採択している条約にかかわる問題でした。
「イギリスの歴史」として「問題26」が出題され、従来は「イギリスの福祉の発展の歴史」という形で出題されていたものが、今回は、テーマを「貧困」に特化していたことが特徴として挙げられます。
この問題を解くためには、イギリスの福祉の発展の歴史について、「貧困をもたらす時代的な背景」と「貧困観の変遷」、福祉政策としての「大きな政府」、「小さな政府」、「第三の道」という概念の理解、これらの概念が生まれた「社会的背景」を把握していることが求められます。
東京アカデミーでは、「単なる暗記によるばらばらな知識」ではなく「理解に基づく体系的な知識」を重視した講義を行っています。様々な出来事の「社会的背景」を理解し、「福祉政策の理論の本質」を把握しておくことによって、正答を導き出す「応用力」をつけることができます。
「問題28」は、国際条約について「人権」に特化した出題で、「障害者の権利条約」、「児童の権利条約」、「ILO憲章」、「人種差別撤廃条約」という、「様々な分野における権利」に特化した出題で、「障害者」や「児童」、「社会保障」等の科目について「横断的な知識」が要求される問題でした。
東京アカデミーは、このような問題に対応できる力を習得するために、「科目を横断的・体系的に理解する」ことを重視した講義を行っています。
講義で、「社会福祉法の改正」の「包括的ケアシステムの構築」に関する出題の可能性が高い旨を繰り返し伝えておきましたが、予測通り「地域福祉の理論と方法」で、「問題33」で社会福祉法に規定されている「地域福祉の主体」、「問題35」で「包括的支援体制整備事業」、「重層的支援体制整備事業」が出題されました。今後は、この二つの事業の更に詳細な内容が出題されてくることが予想されます。
午後科目で正答率が低かったのは、「相談援助の理論と方法」の問題100の「ソーシャルワークのアプローチ論」、「高齢者に対する支援と介護保険制度」の問題127の「高齢者福祉施策の変遷」等でした。
問題100の「ソーシャルワークのアプローチ論」については、単純に「人物とアプローチ論」を暗記するのではなく、ソーシャルワークの発展の経緯を体系的に把握し、どのアプローチ論がどのような経緯で生まれてきたかを理解することによって、個別のアプローチ論に対する深い理解が進み、知識が定着します。
問題127の「高齢者福祉施策の変遷」については、わが国の高齢化の進展と要介護者の増大、経済の停滞と措置から契約への移行、医療と介護の連携、認知症施策など、高齢者福祉施策の総合的な流れを理解しているかどうかを問う問題でした。
高齢者福祉施策の歴史的な変遷の経緯を、社会的な背景を把握して理解しておけば対応できる内容でした。
以上のように、社会福祉士の国家試験は、「単純な暗記による知識」を問う試験ではなく、「深い理解に基づいた知識」や「応用力」を問う試験です。
東京アカデミーでは、理解に基づく体系的・科目横断的な知識、自分で正答を導き出せる力を身に付けることを重視しています。
今後もお茶の水校通年講座(オンライン)担当講師、横浜校通年講座(通学・対面式)担当講師の第34回本試験分析をお届けいたします。
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