東京アカデミー神戸校
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みなさん、こんにちは。公務員試験の予備校、東京アカデミーです。
前回のブログでは、「物理」の傾向と対策について、取り上げました。
今回は「化学」について取り上げます。
化学の出題傾向についてですが、文章の正誤問題や空欄補充問題など知識を問うものが多くなっています。
比較的まんべんなく様々な分野にわたって出題されているので、まずは過去問を一通り解き、わからない箇所については教科書などで確認し、基本事項を確実におさえておくことが大切です。
出題傾向にバラつきがある分、確認する量も多いため試験直前期になってからではなく、早めに学習を始めましょう。
それでは、過去問にチャレンジしてみましょう!
塩化ナトリウムに関する記述として最も妥当なのはどれか。
1 塩化ナトリウムの結晶は、ナトリウムの元素と塩素の元素が共有結合したもので、正四面体の構造が繰り返された立体構造をしている。
2 塩化ナトリウムは、結晶の状態では電気を通すため電解質であるが、融解して液体になったり、水に溶けたりすると、電気を通さない非電解質となる。
3 一定温度のもとで、濃度が均一な塩化ナトリウムの水溶液の入った容器を放置しておくと、時間とともに濃度に濃淡ができ、水溶液の上部ほど濃度が高くなる。
4 硝酸カリウムなど多くの物質の水に対する溶解度は水の温度が上がると大きくなるが、塩化ナトリウムは、逆に、水の温度が上がると溶解度が小さくなる。
5 強酸である塩化水素の水溶液と強塩基である水酸化ナトリウムの水溶液を混ぜて過不足なく反応させると、中性の塩化ナトリウムの水溶液となる。
(2020年 海上保安学校)
【解説】5
【解答】
1 誤り。塩化ナトリウムの結晶は、ナトリウムイオンNa⁺と塩化物イオンCl⁻がイオン結合したもので、Na⁺とCl⁻が交互に規則正しく配列した立方体の構造が繰り返されている。
2 誤り。塩化ナトリウムは、結晶の状態では電気を通さないが、融解して液体になったり、水に溶けたりすると、電気を通すようになる。電解質とは、水に溶かすと電離する(陽イオンと陰イオンに分かれる)物質のことで、塩化ナトリウムは電解質である。非電解質とは、水に溶かしても電離しない物質のことである。
3 誤り。物質が溶けて均一になる現象を溶解といい、溶液は溶解によって生じた均質な液体である。濃度が均一な塩化ナトリウム水溶液を放置しても、時間とともに濃度が変わることはない。
4 誤り。塩化ナトリウムは水の温度によって溶解度がそれほど変化しない物質である。
5 正しい。強酸(塩化水素)と強塩基(水酸化ナトリウム)からなる正塩(塩化ナトリウム)の水溶液は中性となる。
今回も高卒公務員BLOGをご覧いただき、ありがとうございました。
次回は3/26更新「時事対策④ 社会編(前編)」となります。
ICT、科学技術、環境、医療分野で狙われる時事についてピックアップしますのでお楽しみに!