東京アカデミー熊本校
ブログ
皆さんこんにちは。東京アカデミー熊本校です。
本日3月28日(月)、厚生労働省ホームページにて『保健師助産師看護師国家試験出題基準 令和5年版』が発表されました。
看護師国家試験における改定概要は以下の通りです。
看護師国家試験においては、看護基礎教育におけるカリキュラムの改正経緯を踏まえ、看護の対象について地域における生活を含めて理解し、健康課題の多様化や看護の役割の拡大にあわせて、看護基礎教育を修了した時点で備えているべき必要な知識や能力を問うことができるよう、項目の充実を含めて見直しを行った。また、各領域における出題の範囲が明確となるよう、領域間の項目の調整や、中項目及び小項目の体系の整理や表現の見直しを行った。各科目における改定の概要は以下のとおり。
【必修問題】
習熟度や難易度を考慮して、必修問題として問うべき内容の精査を行った。また、近年の教育現場及び臨床現場の実態を踏まえ、感染防止対策に関する項目の充実を図った。
【人体の構造と機能】
○人体の正常な構造及び機能に関して、疾病を理解するために必要な知識を問えるよう、目標及び各項目の見直しを行った。
○老化に関しては、老年看護学において支援とあわせて知識を問うことが適切なことから、項目を整理した。
【疾病の成り立ちと回復の促進】
○基礎医学における体系との整合性を踏まえ、全身の感染性疾患、皮膚機能に関する項目を新設したほか、看護基礎教育における基本的な知識として学ぶ疾患について項目を整理・追加した。
【健康支援と社会保障制度】
○目標との整合性を踏まえ、大項目及び中項目の体系を整理した。また、健康支援の基盤となる法・制度の近年の動向を反映し、全体的に項目を整理・追加した。
【基礎看護学】
○「必修問題」や「看護の統合と実践」との重複内容や整合性について全体的に整理し、出題の範囲やキーワードがより明確となるよう表現を見直すとともに、基礎看護学で問うべき内容を整理した。
【成人看護学】
○臨床現場における看護実践や看護基礎教育としての知識の必要性を踏まえて、各疾患や検査・処置・治療に関する患者及び家族への看護について、項目を整理・追加した。
【老年看護学】
○高齢者の生活や、高齢者に特有な症候・疾患・障害に関する看護について、老年看護学としての出題の範囲が明確となるよう、中項目及び小項目の体系と表現を全体的に見直した。
【小児看護学】
○子どもと家族への支援について、発達段階や課題を主眼として問うことができるよう、中項目及び小項目の体系を整理した。
【母性看護学】
○母性看護の基盤となる概念や、女性・母子を取り巻く環境について目標を統合し、項目を整理した。
○妊娠・分娩・産褥期及び早期新生児期における看護について、看護師国家試験としての出題範囲を考慮して項目を全体的に整理した。
【精神看護学】
○身体合併症のある患者への看護や、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築と社会資源の活用など、近年の精神看護における動向を踏まえて項目の充実を図った。
【在宅看護論/地域・在宅看護論】
○改正後のカリキュラムでは、「在宅看護論」が「地域・在宅看護論」に変更となり、科目の位置づけも変更となるが、改正前のカリキュラムの「在宅看護論」と改正後のカリキュラムの「地域・在宅看護論」の双方において適用する内容とするため、制度改善検討部会報告書における「看護師国家試験の試験科目を改正する省令(保健師助産師看護師法施行規則の一部を改正する省令)が施行されるまでの間、出題基準に『在宅看護論』を併記することが必要である」との指摘も踏まえ、表題を「在宅看護論/地域・在宅看護論」とし、位置づけは改正前のカリキュラムにそろえることとした。
○地域における多様な場における対象者や看護の役割の拡大を踏まえて項目の充実を図った。具体的には、地域・在宅看護の対象である在宅療養者及び家族の特徴と健康課題について、対象を取り巻く環境や地域での生活を含めた理解を問うとともに、地域における多様な場での看護の役割や多職種連携について、全体的な体系の再構成を含めて項目を整理・追加した。
【看護の統合と実践】
○制度改善検討部会報告書の提言を踏まえ、看護基礎教育を修了した時点で備えているべき基本的な事項として問う内容が明確となるよう、習熟度及び難易度も含めて検討し、全体的に項目を整理した。
○複合的な事象において看護の知識を統合し活用できる判断能力を問う目標Ⅳについて、教育内容としての「看護の統合と実践」の導入の趣旨を踏まえ、切れ目のない支援を提供するための継続した看護、複合的な状況にある対象や看護を判断し危険を回避する取組み、安全確保のための総合的な判断・対応などに関する5つのテーマを提示し、これらのテーマをもとに、専門分野の各科目で学んだ内容を統合し、臨床実践場面における状況設定問題として出題することを明示した。
出題基準改定に関する詳細は厚生労働省ホームページをご覧ください。
厚生労働省HP「保健師助産師看護師国家試験出題基準 令和5年版」について
今後もブログ等で改定の詳細をお伝えしていく予定です。
また、東京アカデミーでは改定された出題基準に沿って講義を提供していきます。学習に不安のある方はぜひ一緒に合格を目指して頑張っていきましょう!
TEL:095-818-5033