東京アカデミー金沢校
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こんにちは、東京アカデミー金沢校の加藤です。
残雪と桜とチューリップ、季節の移り変わりを実感しますね。
さて、前回に引き続き、新出題基準について大きく変わった点をお伝えいたします。
前回同様、保健師助産師看護師国家試験出題基準 令和5年版 改訂概要の中から要注目ポイントを抜き出し、それが実際の出題基準において、どのように反映されているのか、一緒に見てまいりましょう👀
多少難しくなりますが、要点だけでも押さえてくださいね。
そもそも、出題基準はなぜ4~5年ごとに変わるのでしょうか?
だいたい想像はつくかと思いますが、今後どのような看護師が求められるか、が大きなポイントとなります。
日々変化する社会情勢を受け、求められる看護師像も変わっていくので、出題基準は時代とともに新しくしていかなければならないというわけですね。
前回は、「感染症・感染防止対策」について取り上げましたが、これはまさしくコロナ禍の昨今の影響です。
今回は、もう一つの柱ともいえる「高齢化社会・病院以外の職場が増えたこと」による出題基準の変化をお伝えします。
◆改正後のカリキュラムでは、「在宅看護論」が「地域・在宅看護論」に変更となり、科目の位置づけも変更となるが、(中略)出題基準に『在宅看護論』を併記することが必要である」との指摘も踏まえ、表題を「在宅看護論/地域・在宅看護論」とし、位置づけは改正前のカリキュラムにそろえることとした。
◆地域における多様な場における対象者や看護の役割の拡大を踏まえて項目の充実を図った。具体的には、地域・在宅看護の対象である在宅療養者及び家族の特徴と健康課題について、対象を取り巻く環境や地域での生活を含めた理解を問うとともに、地域における多様な場での看護の役割や多職種連携について、全体的な体系の再構成を含めて項目を整理・追加した。
(厚生労働省「保健師助産師看護師国家試験出題基準 令和5年版 改訂概要 Ⅱ改定の概要」より)
大項目
在宅療養において特徴的な疾病がある療養者への看護
中項目
A.小児の在宅療養者への看護
B.認知症の在宅療養者への看護
C.精神疾患がある在宅療養者への看護
D.難病がある在宅療養者への看護
小項目
※ A~Dの共通の小項目
a.在宅療養継続のための療養者の健康危機管理
b.療養者の自立支援とQOLの維持・向上(尊厳保持、成長、権利擁護<アドボカシー>を含む)のための在宅療養支援
c.在宅療養継続のための家族支援
大項目
症状・疾患・治療に応じた地域・在宅看護
中項目
A.主な症状に応じた在宅看護
小項目
・発熱
・消化器症状
・疼痛
・呼吸困難感
大項目
症状・疾患・治療に応じた地域・在宅看護(👆と同じです)
中項目
B.主な疾患等に応じた在宅看護
小項目
・医療的ケア児
・認知症
・精神疾患
・難病
・がん
・脳血管疾患
・呼吸器疾患
・心不全
・糖尿病
平成30年版と今回の令和5年版の大きな違いは、小項目(キーワード)に具体的な疾患名が挙げられていることです。
最近では、大きなケガや病気で入院しても、早期退院から自宅療養へ、といった傾向が見られます。
その代わり、病院以外、たとえば訪問看護ステーションや、デイサービス・ショートステイ・有料老人ホームといった介護施設が年々増えてまいりました。
そのような職場で働くとなると、時として、医師のいないところで病状を判断する必要に迫られますよね。
ですから、疾患に関して、今後より正確な知識が問われると考えられます。
それが新出題基準の中に「病名の具体化」として表れているのではないでしょうか。
スミマセン、やや難しい内容になってしました💦
東京アカデミーでは、これらの変化をもっともっと分かりやすく解説してまいりますので、どうぞご安心ください✨
講座についてご不明点がありましたら、お気軽に金沢校(076-263-3870)までお電話☎をどうぞ。
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