東京アカデミー広島校
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こんにちは、公務員試験の予備校、東京アカデミー広島校の中本です。
広島県行政(一般事務A・一般事務B)・広島市Ⅰ種(行政)では、論文試験は1次試験日に実施され、2次試験の面接試験の評定と同じタイミングで採点され、評価に反映されます。筆記は出来ていながら、論文で足切(基準点を満たすことができず、不合格になること)になってしまう受験生が毎年おられます。大卒程度試験では、構成や文章力以前に最低限の背景知識がないと字数を埋めることさえ困難なテーマが中心です。
これまで人口動向・少子高齢化問題、コロナ後を見据えた観光客誘致・修学旅行誘致、農業の抱える問題点、地産地消、獣害についてを取り上げました。
今回のテーマは、「公共交通の在り方について」です。
先日、広島市が公共交通を維持するため上下分離方式の導入を検討しているとの報道がありました。上下分離方式とは、費用がかかる車両や車庫の保有に市が関わり、それを民間事業者が借り受け運行する形です。
赤字路線やバリアフリー車両購入に対する補助金支出は従来もありましたが、今回の構想はかなり踏み込んだ内容と言えます。これまでは呉市のように高コストの公営交通を民間移譲する動きが全国的な流れでしたが、今後は諸外国のように公共交通の維持にかかるコストは公的部門が負担する時代に転換するかもしれません。
広島市は将来を見越し他の自治体に先駆けて動き始めている印象で、国の制度改革も求めています。コロナ禍、人口減、人手不足により減便、値上げが避けられないことが議論を加速させています。先日JR西日本が赤字路線の詳細を公表し、各自治体の反応が大きなニュースになりました。
実現すれば大きな公金を投入することになり、市民の理解が必要になります。民間と行政それぞれの社会的な役割について考える上で分かりやすいテーマです。