東京アカデミー岡山校
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こんにちは。
公務員試験対策の予備校、東京アカデミー岡山校公務員担当です。
本日はデジタル庁・子ども家庭庁に関連に関する内容をお伝えします。
みなさんもご存じのとおり、昨年デジタル改革関連法が成立しました。これによって、これから国民生活はどのように変わるのか考えてみましょう。
ここ数年をみると、現金10万円一律給付では支給が滞ったり、コロナワクチン接種の予約をめぐって各地でトラブルが起こったりと、混乱が相次ぎました。こうした事態を受け、国は行政手続きのデジタル化を進めようとしています。例えば、多くの行政手続きでハンコを押す押印義務が廃止されました。また、他の自治体に引っ越す際に必要な転出届は、マイナンバーカードを使ってオンライン提出が可能になります。さらに、マイナンバーの取り扱いも変わります。例えば、本人が希望すれば、マイナンバーと預金口座のひも付けが可能となります。これによって、給付金を速やかに受け取ることができるようになるなど、便利になります。こうしたマイナンバーを使った政策を担うのが、デジタル庁です。
デジタル庁は国や地方自治体の情報システムがバラバラだったため、それらを一元化し、地方自治体のシステムの共通化に向けて整備し、国民の利便性を向上するために創設されました。システム統一することで、維持管理費などのコスト削減が期待されています。行政手続きのデジタル化とともに、国・地方自治体・民間で分かれていた個人情報保護のルールも国のつくる共通ルールに統一されます。しかし、情報監視社会につながらないか、情報を一元管理することで漏洩の危険はないか、などの指摘も出ています。
≪check≫ 予想問題にチャレンジ
A デジタル庁設置法の成立により、デジタル庁が2021年9月に発足した。デジタル庁の長は首相で、担当大臣としてデジタル相が置かれた。また、事務方の長として、特別職のデジタル監には民間人材が起用された。
B デジタル社会形成関係整備法の成立により、行政手続きでの押印がすべて廃止されることになった。また、医師免許等の国家資格に関する事務へのマイナンバーの利用の範囲が拡大されるなど行政手続きのオンライン化が推進されることになった。
C デジタル社会形成関係整備法の成立により、個人情報保護制度が見直されることになり、国や地方公共団体などで異なる個人情報の取り扱いを国の基準に合わせて一元化されることになった。
各記述が正しいのか誤りなのかわかりますか?
A 正しい。デジタル庁は、他省庁への勧告権を含む総合調整機能を有し、システム整備の関連予算を一括計上できるなど強力な権限を有している。
B 誤り。押印・書面交付等を求める手続きを定める法律を48改正することで押印・書面手続きの見直しをしたが、行政手続きでの押印がすべて廃止されたわけではなく、法人登記申請における押印や相続税申告(一部)における押印などは存続することになっている。
C 正しい。個人情報保護に関する法令は、国、都道府県、民間事業者など情報を取り扱う主体ごとに異なり、その数は約2,000に上っている。そのため定義や解釈、運用が統一されておらず、別の機関とのデータの共有や利活用することに限界を生じていた。改正では、個人情報の範囲や手続きを全国的な共通ルールに一元化するとともに、すべての機関の個人情報保護委員会が監督することになった。
「こども政策の新たな推進体制に関する基本方針」(2021年12月21日閣議決定)に基づき、2022年2月25日に「こども家庭庁設置法案」及び「こども家庭庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案」を閣議決定しました。内閣府の外局として2023年4月に発足させ、専任閣僚を置き他省庁への「勧告権」を付与します。
子育てをしやすい環境づくりを政府を挙げて取り組む態勢をつくるのが狙いで、「こども家庭庁」を首相直属の機関と位置づけ、専任閣僚とこども庁長官をおきます。内閣府の子ども・子育て本部と厚生労働省の子ども家庭局を移管します。少子化対策では児童手当、認定こども園、保育を担います。虐待防止や子どもの貧困対策、母子保健、ひとり親家庭支援などの業務も扱います。
≪check≫ 予想問題にチャレンジ
問1. こども家庭庁の長は、内閣総理大臣とする → 正解は✕ こども家庭庁の長は、こども家庭庁長官とする。
問2. 幼稚園や義務教育など主な教育分野についても子ども家庭庁が担当する → 正解は✕ 主な教育分野については、引き続き文部科学省が担当する。
問3. こども家庭庁長官は、こども家庭庁の所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出、説明その他の必要な協力を求めることができる → 正解は〇