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皆さん、おはようございます 東京アカデミー岡山校 公務員試験担当です。
今回は選挙制度についての出題予想をお伝えします。
2022年7月10日に第26回参議院議員通常選挙が行われました。
前回参院選前の2018年に行われた定数是正が、前回に続いて本選挙でも反映されるため、選挙後の議員定数は選挙前より3人増の248人となりました。
まずは、参議院議員選挙の仕組みを理解しよう!
参議院通常選挙は、必ず3年に1回行われます。
これは、憲法で「参議院議員の任期は、6年とし、3年ごとに議員の半数を改選する」(第46条)と定められているからです。
そのため、参議院議員は2つのグループに分かれていて、任期が3年ずれています。
参議院議員の定数は上述した通り248名ですから、今回の選挙ではその半数、124名を選挙で選ぶことになります。
それに比べ、衆議院選挙では毎回全ての議員が選挙されます。
そのため衆議院選挙は「総選挙」というわけで、半数ずつ選びなおす参議院選挙は総選挙とはいわず、「通常選挙」とよばれます。
■2つの選挙制度を理解する
参議院選挙は2つの選挙制度によってそれぞれ議員が選ばれます。
有権者は2票与えられ、それぞれの選挙制度に立候補した候補者に1票を投じていきます。
1つは選挙区選挙で、個人に投票する選挙(都道府県別に行われる)です。当然、無所属でも立候補することができます。
もう1つが比例代表選挙です。政党に所属していないと立候補できません。
ただし、有権者は政党名で投票するか、立候補した人の名前で投票するか、自由に選択することができます。
衆議院選挙と違い、参議院選挙では2つの選挙制度に立候補することはできません。
■名簿に順位がない非拘束名簿式とは…
参議院選挙の比例代表選挙は「非拘束名簿式」になっていて、衆院選の「拘束名簿式」とは異なっています。
拘束名簿式とは:政党が提出した候補者名簿に順位がつけられていて、この順位に従って当選者が決定します。
非拘束名簿式とは:まず、有権者は政党名か、候補者名簿にのっている個人名か、どちらか1つを選んで投票します。
政党の各得票数は、政党名の票に、その政党の候補者名簿の個人名を書いた票を合わせたものになります。
こうして、政党の議席が決定します。今度は、個人名を書いた票を集計します。そして、この票を多く獲得した候補者から順に、当選していきます。
2021年6月に新型コロナウイルス感染者の投票機会確保を定めた「特定患者等の郵便等を用いて行う投票方法の特例に関する法律(コロナ郵便投票法)」による
「特例郵便等投票」の制度が施行され、参議院議員通常選挙としては本選挙で初めて導入されます。
また、2022年4月に公職選挙法が一部改正され、FM放送での政見放送が可能となりました。
■2021年6月実施 地方上級試験問題
日本の選挙制度に関する次の記述のうち,妥当なのはどれか。【正答4】
1 衆議院議員選挙の制度は小選挙区比例代表並立制である。このうち比例代表選挙は,全国を一つの選挙区として行われ,有権者は個人名又は政党名を記入して投票する。
2 参議院議員選挙の制度は選挙区選挙と比例代表制を組み合わせたものである。このうち選挙区選挙は原則として都道府県単位で行われるが,二つの県を一つの選挙区とする合区が東北,中部,中国,四国,九州の五つの地方で設けられている。
3 都道府県,市町村,特別区の議会の議員の選挙は,いずれもその地方公共団体の区域をいくつかの選挙区に分けて行われ,一つの選挙区で選出される議員は1 人である。
4 都道府県知事,市町村長,特別区の区長はいずれも住民の直接選挙で選ばれる。再選は可能となっており,その回数について法律による制限は設けられていない。
5 選挙運動には様々な規制があり,例えば,有権者がウェブサイトやSNS で候補者への投票依頼を行うことは,候補者に関する虚偽の情報が流布することを防ぐため禁止されている。
★過去問を見ると、まずは選挙制度の仕組みを理解することが必要です。それに加え、選挙に関連する法改正も押さえる必要があるでしょう!
■出題予想 3つポイント
1. 参議院選挙と衆議院選挙の選挙制度を理解する。
2.「特例郵便等投票」制度や2022年4月に一部改正された公職選挙法の内容を理解する。
3.改正国民投票法の内容を理解する。
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