東京アカデミー旭川校
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先週はGIGA端末活用について文科省の取り組みを時事ネタとして書きましたが、今回は長引くコロナ禍で、ICTを充実させる一方、重要な課題について書きたいと思います。小中学生の家庭外でのさまざまな体験や人と接触する機会が減少していることが、6月末「博報堂教育財団こども研究所」の調べで分かりました。一方でスマホなどのデジタル機器使用率が増加しており、屋内で過ごすことの多かった生活ぶりの影響が顕著に現れた結果となっています。
同研究所では「子どもは体験を通して自ら成長する主体的な個である」という考え方のもと、2019年から「子どもの体験と認識に関する年次定点調査」を実施。今回の調査は3年目にあたり、昨年10月から11月にかけて、全国の小学4年生から中学3年生の男女1,200人にインターネット調査を行っています。
●調査結果20項目のうち14項目減少(減少が多い順)↷
「カラオケに行く」54.3%(19年度比7.7ポイント減)
「コンサート、ライブや芝居を見に行く」31.8%(同6.2ポイント減)
「趣味に関するイベントに行く」43.6%(同6.0ポイント減)
「社会科見学・職場体験に参加する」80.9%(同5.9ポイント減)
「自治会・町内会の活動に参加する」51.9%(同5.1ポイント減)
「すてきなお店や気になるお店を見て歩く」56.8%(同4.8ポイント減)
●普段同じ学校で接している人のうち会う機会などの接触↷
「下級生」43.8%(同8.7ポイント減)
「上級生」38.1%(同7.4ポイント減)
●家庭や学校以外で接する人↷
「その他の親戚」22.2%(同6.7ポイント減)
「学校以外の活動でのコーチ・先生」30.4%(同5.3ポイント減)
※異年齢の子供や家族外の大人たちとの接触が減少している実態が明らかになりました。
●テレワークなどのため家庭内で一緒に過ごす父母への憧れ・尊敬の割合↺
「母親」45.4%(20年度比5.4ポイント増)
「父親」41.3%(同4.5ポイント増)
※コロナ禍で人間関係の幅は狭くなったのと対照的に、親との関係性は深まったとみられます。
●普段使っている情報機↺
「スマートフォン」65.7%(19年度比7.2ポイント増)
「パソコン」33.7%(同7.7ポイント増)
「タブレット」44.3%(同8.8ポイント増)
※デジタル機器の使用が2年前に比べて大きく伸びた一方で、テレビは91.8%で19年度と比べ1.7ポイントも減少しています。
●ネットに対する意識↺
「ネット上での生活が好き」46.8%(19年度比12.0ポイント増)
「自分がやりたいと思うことはできている」37.2%(同11.8ポイント増)
「ネット上での生活は大切だ」42.5%(同11.0ポイント増)
※小中学生でもデジタル機器が生活の中に浸透している結果となりました。
コロナの影響で前倒しになったICT教育が進む一方で、子どものコミュニティ機会不足、コミュニケーション能力の低下に拍車をかけ、またマスク着用による表情が見えないことで互いの感情の共感が理解できないなど社会で必要な対人対話関係にも大きな課題を残しています。教育は以上のどちらの課題にも対応していかなければなりません。
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