東京アカデミー難波教室
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こんにちは、東京アカデミー難波校の教員採用試験担当です。
今回は面接試験をはじめとした人物評価試験でアピールしたい、
教員としての資質・能力として、「ファシリテーション能力」について取り上げます。
言葉の意味としては
Facilitation(名詞)/助長、促進;容易にすること、簡易化
Facilitate(動詞)/促進する、助長する;容易にする、楽にする
ですが、
「ファシリテーション」とは、
会議などのグループ活動や集団による問題解決を効果的に行うために支援し促進していく働き、
集団が持つ知的相互作用を促進する働きのことを言います。
そして、会議等の場で、発言や参加を促したり、話の流れを整理したりする人をファシリテーターといいますが、
相互採用をプラス効果を高めるように促しつつ、マイナス効果を抑え込んでいくことが、このファシリテーターの役割です。
(教育心理では、「人格と適応」の心理療法の中で、カール・ロジャーズのエンカウンター・グループ(対人関係の経験を通じて個々人の成長と自己開発を目指す集団精神療法)の際に、進行役であるファシリテーターによって進められる、と学びますね 💡 )
教師に求められる資質能力については、これまでの中央教育審議会における答申においても
『不易の資質能力』として、
・使命感や責任感、教育的愛情、教科や教職に関する専門的知識、実践的指導力、総合的人間力、コミュニケーション能力
などが挙げられていましたが、
『これからの時代の教員に求められる資質能力』として、
「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について~学び合い,高め合う教員育成コミュニティの構築に向けて~2015.12.21(答申)」では、
○自律的に学ぶ姿勢を持ち,時代の変化や自らのキャリアステージに応じて求められる資質能力を生涯にわたって高めていくことのできる力や,情報を適切に収集し,選択し,活用する能力や知識を有機的に結びつけ構造化する力
○アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善,道徳教育の充実,小学校における外国語教育の早期化・教科化、ICTの活用,発達障害を含む特別な支援を必要とする児童生徒等への対応などの新たな課題に対応できる力量
○「チーム学校」の考えの下,多様な専門性を持つ人材と効果的に連携・分担し,組織的・協働的に諸課題の解決に取り組む力
が求められてきました。
さらにSociety5.0時代における教師及び教職員組織の在り方の基本的な考え方として、
「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す, 個別最適な学びと,協働的な学びの実現~2021.1.26(答申)」では、
これらの資質能力に加え、この「ファシリテーション能力」が教員に求められる資質能力として挙げられています。
また、「令和の日本型学校教育」を担う新たな教師像と教師に求められる資質能力として、
「『令和の日本型学校教育』を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について2021.3.12(諮問)」で挙げられているように、
「子供の主体的な学びを支援する伴走者」としての能力も備えた、これまでの「教える」教師から「ファシリテート」する教師への転換が見られます。
さらに教師間においても、中央教育審議会「令和の日本型学校教育」を担う教師の在り方特別部会(第3回)2021.8.4の
「学校管理職を含む新しい時代の教職員集団の在り方の基本的考え方」では、
「令和の日本型学校教育」においては、特に校長などの学校管理職には、学校内外の関係者の相互作用により学校の教育力を最大化していくこと(ファシリテーション)が求められています。
経済産業省も全国の学校で「未来の教室」実証事業を進める中で、生徒が主体的に考えて積極的に行動できるようになるために、教員がファシリテーターになることを求めていますので、
主体的・対話的で深い学び、協働的な学びを実現するために重要な「ファシリテーション能力」の重要性を意識する必要があると言えるでしょう。
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