東京アカデミー函館教室
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北海道・札幌市教員採用合格を目指す皆さん、こんにちは。札幌校教員チーム永森です。道内各地域・全国各地域からのご質問にもお答えしています。お気軽に011-726-3050へお電話下さい。
7月に入りいよいよ夏本番を思わせる日が増えてきていますね。本州ほど蒸し暑くはないとは言え、熱中症やその他要因で体調不良に陥らないように万全を期して下さい。
皆さんは今、1次の結果をドキドキと待ちながら、先んじて2次試験対策を取っていらっしゃることでしょう。毎回繰り返しますが、「1次試験発表で受かっているのを確認してから、2次対策を取ろう」では、十分な時間が確保できず対策不十分なまま2次本試験を迎えることになってしまいます。まだ始めていない方は、「今日から」スタートして下さいね。
東京アカデミー札幌校教員採用チームはヤングケアラー問題に早くから着目し、昨年「2021年試験で当然1次・2次いずれか、または両方で問われる!」と考え、昨年春にかけて3本ブログを上げましたが、受講生の方への聞き取り調査をする限り「2次試験で問われた」という回答は得られませんでした。
数年前の「ヤングケアラーとは何か」から「ヤングケアラー支援」へと、様々な文面で使用される言葉自体が変化しています。もはや「ヤングケアラーは全員が共通の課題として認識していて当然」という社会に移行している、ということです。
2021~2022年度にかけて、政府・省庁・自治体(教育委員会だけでなく自治体行政HPにも)が「重点対策項目」として、「現状把握(アンケート)」→「早急に報告の上、個々に応じた具体的な支援方法を講じること」が現在進行中です。
ただ現状把握するためのアンケートを児童・生徒に実施しても、「ヤングケアラーの方の67,7%は周囲に相談したことが無い(公益社団法人ACジャパンHPより)」という点です。つまりこのアンケートには、ヤングケアラーであるご本人が自分の置かれている状況を正直に回答し、助けを求める可能性は低いという前提で分析しなければならないということです。その際の注意点は、周りの児童・生徒など他者からの申し出なども漏れなく拾い上げること、自分の状況を知られたくないと感じてらっしゃるヤングケアラーの方の人権に十分に配慮することが挙げられます。
7月に入り、ACジャパンの「ヤングケアラー支援」の広告が頻繁に流れるようになったように感じます。目にされた方も多いのではないでしょうか。広告にて強調されているポイントは3点。ヤングケアラーの方は、
1.中学生の17人に1人も、いらっしゃる = 35人学級であればクラスに2名です。
2.周りに相談したことが無い方が67,7%に上る
3.周りの方から声をかけ、頼ってもらう環境をみんなで整える = 本人からの申し出を待たず、周りの方が気が付いてあげなければならない、ということですね。
私の認識不測で大変恥ずかしいのですが、ACジャパンさんは政府広報ではなく「内閣府承認の公益社団法人」であり「公的支援は0(ゼロ)」なのですね。活動費は全て会員社の民間企業・団体、そして個人会員の方の会費で運営されていることを知りました。HPから引用させて頂くと「ACジャパンは、広告を通じて様々な提言を発信し、住みよい市民社会の実現を目指す民間の団体です」とあります。勉強になりました。
重大な災害などで社会不安が高じた時に、「メッセージ性の強いコンパクトな広告が頻繁に流れる」のは、この目的の実現のためなんですね。最近では「寛容ラップ」が若い方たちの間でも話題になっているようです。
皆さんも一度、ACジャパンさんのHPをご覧になってはいかがですか? 過去のCMなども掲載されており、非常に興味深いですよ。 公益社団法人ACジャパン (ad-c.or.jp)
最後に、ヤングケアラー支援について、東京アカデミー札幌校が受講生指導に使用しているレジュメから、関連URLを一部引用しますので、ご参考になさって下さい。
なおヤングケアラーは2023年度も間違いなく重点項目として1次・2次とも出題が予想されます。大学3年生の方も、今のうちから高い意識を持って実情や支援策の情報収集を継続して下さいね。
ヤングケアラー支援は厚生労働省、各自治体との連携です。2022年は本格的な支援策の実施2年目、問われる可能性は非常に高いと考えますし、面接官の方にはぜひ質問して頂きたいと願っています。
・厚生労働省 「ヤングケアラー支援体制強化案」
URL:https://www.mhlw.go.jp/content/11920000/yongcarer_support_20220331.pdf
・北海道庁 「ヤングケアラー支援体制強化事業委託業務に関する企画提案指示書」
URL:https://www.pref.hokkaido.lg.jp/fs/5/4/5/4/8/8/2/_/企画提案指示書.pdf
・札幌校ブログ4/16 「教育執行行政方針」そして「ヤングケアラー支援」!
URL https://www.tokyo-ac.jp/blog/247247/
様々な社会の取り組みを2次試験時に活かすことにご興味を抱いた方は、札幌校では自治体別人物対策講座を実施しております(→こちら)ので、ご活用頂ければ幸いです。定員まであと数名という講座ですので、お申し込みはお早めにお願い致します。